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コラム

eスポーツ部とは?メリット・活動内容・将来性まで徹底解説!

eスポーツ全般

近年、全国の中学・高校で「eスポーツ部」を設置する学校が急増しています。一昔前までは「ゲーム=遊び」とされていましたが、いまやプロゲーマーやストリーマーといった職業も市民権を得ており、eスポーツはれっきとした競技として世界中で注目されています。

その中でeスポーツ部は単なる「ゲームを楽しむ部活」ではなく、戦略性・協調性・集中力を育てる新しい学びの場として教育現場でもその価値が見直されつつあります。

この記事では

  • そもそもeスポーツ部とは何か
  • どんな活動をしているのか
  • 入ることで得られるメリットや将来性

等、気になるポイントを初心者にもわかりやすく解説していきます。ゲーム好きの生徒さんはもちろん、保護者の方もぜひチェックしてみてください。

この記事のコンテンツ

eスポーツ部とは?基本的な役割と目的を解説

eスポーツ高等学院の4つの特徴

eスポーツ部とはただゲームを楽しむ活動ではなく、戦略性や協調性、集中力などを養う新たな教育的取り組みとして、全国の中学・高校で導入が進んでいる部活動です。

ここでは以下の3つの観点からその基本的な役割と目的を解説します。

  • eスポーツ部の定義
  • 対象年齢
  • スポーツ庁の見解や教育的な意義

それぞれ詳しくみていくとしましょう。

eスポーツ部の定義

eスポーツ部とは、一般的にコンピュータゲームや家庭用ゲーム機を用いた対戦型ゲームを、競技として行う部活動のことを指します。単なる娯楽ではなく、戦略的思考やチームプレイを重視する点において、将棋部やサッカー部と同様の位置づけで活動が行われています。

学校によっては、特定のゲームタイトル(例:リーグ・オブ・レジェンド、ヴァロラント、フォートナイトなど)を採用し、大会参加を目指した練習や研究活動を日常的に実施しています。また、対戦技術だけでなく、礼儀やメンタル面の強化、課題解決能力の育成といった非認知能力の向上も重視されています。

対象年齢(中学・高校・一部大学でも)

eスポーツ部は、現在主に中学校・高等学校で設置が進んでいますが、大学でもサークルや部活動の一環として導入されている例も見られます。特に高校では、全国高校eスポーツ選手権などの公式大会が開催されており、生徒が技術や戦略を競い合う舞台が整っています。

一方、中学校では教育とのバランスを重視しながら基礎的なゲーム理解やマナー指導を中心とした活動が行われる傾向があります。いずれの年代においても、指導者の存在やカリキュラムの設計が鍵を握ります。

スポーツ庁の見解や教育的な意義

eスポーツに対しては、文部科学省スポーツ庁も一定の評価を示しており、教育的価値のある新領域として注目を集めています。スポーツ庁は、eスポーツに含まれる身体的操作や競技性、国際的な広がりに着目し、若年層の健全な育成につながる可能性を認めています。

また、eスポーツ部を通じて得られるコミュニケーション能力・ITリテラシー・集中力・状況判断力といったスキルは、将来の社会生活や職業選択にも資するものであり、今後ますます教育現場での導入が進むことが予想されます。

参考:文部科学省・eスポーツについて

eスポーツ部の活動内容とは?

eスポーツ部は、単なる「ゲームを楽しむ場」ではなく、計画的な練習や大会参加、教育的配慮を伴った指導体制のもとで運営されています。本セクションでは、以下の4つの視点から、具体的な活動内容をご紹介します。

  • 練習の様子
  • 大会出場や校内イベントの開催
  • 指導者(顧問 or 外部コーチ)の役割
  • 使用する機材や場所

eスポーツ部の中身が気になる方は是非ご覧ください。

練習の様子

eスポーツ部の練習は、ゲームタイトルごとの特性に応じて構成されます。たとえば、5人1組で戦う「リーグ・オブ・レジェンド」では、ポジションごとの役割理解や戦略構築が重視されます。一方で、個人技が問われる「フォートナイト」や「ぷよぷよ」などでは、反射神経やエイム練習が中心となります。

多くの部では、試合のリプレイを分析する「リプレイ検討会」や、実戦形式での「スクリム(練習試合)」、戦術の言語化・共有などを取り入れ、競技力の底上げを図っています。単なる操作練習ではなく、論理的思考や協働的な学びが日々の練習の核を成しています。

大会出場や校内イベントの開催

eスポーツ部は、地域・全国レベルの公式大会への出場を活動の一環としています。高校生であれば「STAGE:0」や「全国高校eスポーツ選手権」などが代表例であり、学内選抜による代表チームの結成、エントリー手続き、当日の試合進行などが行われます。

また、校内においても独自のeスポーツイベントを開催する例が増えています。これにより、部内のモチベーション向上や学校全体への啓発活動としての側面も強まっており、保護者や教員への理解促進にもつながっています。

下記ではeスポーツの大会の紹介だけではなく、高校生が参加できる大会も紹介しています。併せてご覧ください。

2024-2025年のeスポーツイベント【賞金別・エリア別・ゲームジャンル別など】

指導者(顧問 or 外部コーチ)の役割

eスポーツ部の指導体制は学校によってさまざまですが、教員が顧問として担当する場合もあれば、専門知識を有する外部講師やプロプレイヤー経験者が指導にあたるケースも増えています。

特に、高度な戦略やゲームメカニクスの指導には専門性が求められるため、外部連携を重視した指導体制の構築が進んでいます。また、競技力の向上のみならず、マナー・モラルの指導、SNSのリスク教育、健康管理のサポートなど、eスポーツならではの視点での教育も重視されます。

使用する機材や場所

活動拠点としては、高性能なゲーミングPCやモニターを備えた専用ルームを整備している学校もあれば、既存のパソコン教室を活用している場合もあります。競技性の高いゲームでは、マウスやキーボード、ヘッドセットといった周辺機器の性能も重要となるため、一定の設備投資がなされることが一般的です。

また、ゲームタイトルによっては、PlayStationやNintendo Switchなどの家庭用ゲーム機が主なツールとなることもあります。このような設備は、教育の一環として学校のICT環境整備と連動する形で導入されることも多く、eスポーツ部の存在がICT教育の推進役となっている事例も見られます。

eスポーツ部に入るメリット

eスポーツ部は単なる娯楽活動にとどまらず、将来に活きるさまざまなスキルを養える部活動として注目されています。ここでは、eスポーツ部に所属することで得られる4つの主要なメリットを紹介します。

  • コミュニケーション力やチームワークが身につく
  • 最新のITリテラシーが自然と育つ
  • 将来の進路や職業選択にもプラスになる
  • 趣味を本気で磨ける環境がある

それぞれ詳しく解説していきましょう。

コミュニケーション力やチームワークが身につく

多くのeスポーツ競技は、複数人で連携して勝利を目指すチームプレイ形式で行われます。そのため、戦術のすり合わせや役割分担、状況報告など、円滑なコミュニケーションが勝敗を分ける要素になります。

言葉の選び方やタイミングを意識しながらプレイを重ねる中で、自然と対人スキルや協調性が鍛えられていきます。これは、将来的に社会生活を送る上でも非常に重要な素養であり、eスポーツ部を通じて育まれる「実践的な会話力」と言えるでしょう。

最新のITリテラシーが自然と育つ

eスポーツの環境は、ハイスペックPCやネットワーク機器、配信ツールなど、最新のデジタル機器やソフトウェアに囲まれた空間です。そのため、機器の操作や設定、ソフトの導入やトラブル対応などを通じて、ITに対する理解や関心が深まります。

現代社会において、こうしたリテラシーは将来のキャリア選択に直結するスキルとなり得ます。自然な形で最先端の技術に触れる機会が多い点は、他の部活動にはないeスポーツ部ならではの利点です。

将来の進路や職業選択にもプラスになる

eスポーツ部で培ったスキルや経験は、プロゲーマーやストリーマーといった直接的な進路に限らず、IT業界やゲーム制作、動画編集、イベント運営などの多様な職種とつながっています。

また、全国大会出場などの実績は、推薦入試やAO入試でアピールポイントとなることもあります。eスポーツという分野に真剣に取り組む姿勢が評価される機会は、確実に増加していると言えるでしょう。このように、行政が後押ししている面もメリットです。

参考:財務省・日本におけるeスポーツの発展のために

趣味を本気で磨ける環境がある

ゲームが好きな生徒にとって、eスポーツ部は趣味を正面から肯定される貴重な空間です。家庭でのプレイとは異なり、技術向上に必要な練習メニューや仲間との切磋琢磨、客観的なフィードバックなど、成長につながる要素が整っています。

好きなことに真剣に取り組む経験は、学びのモチベーションや自己肯定感の向上にも寄与します。競技としてのゲームに熱中できる環境があることは、生徒にとって大きな財産となるでしょう。

eスポーツ部が向いている人の特徴

eスポーツ部はすべての生徒に門戸が開かれていますが、特に適性の高いタイプも存在します。ここでは、eスポーツ部での活動に強くマッチする人の特徴として、以下の4つが挙げられます。

  • ゲームが好きな人
  • チームプレイが好き・得意
  • 継続して努力できる人
  • 将来ゲーム業界や配信、IT業界を目指している人

それぞれなぜ向いているのか、詳しく解説していきましょう。

ゲームが好きな人

eスポーツ部の原点は、やはり「ゲームが好き」という情熱です。好きだからこそ、繰り返し練習を重ね、より深くゲームを理解しようとする姿勢につながります。

ただ楽しむだけでなく、勝つために考え、失敗から学び、上達を目指す前向きな姿勢を持つ人こそが、eスポーツ部において大きな成長を遂げる傾向にあります。

チームプレイが好き・得意

複数人で協力しながら勝利を目指すタイトルが多いため、チームワークを楽しめる資質は重要です。自分の役割を全うしつつ、仲間との連携に喜びを感じられる人は、チーム内でも自然と信頼される存在になっていきます。

反対に、自己中心的な行動や単独プレイ志向が強すぎると、チーム競技においては壁となることもあるため、自他のバランスを取る姿勢が求められます。

継続して努力できる人

eスポーツも他の競技と同様、成果を出すには地道な練習と反復学習が不可欠です。苦手な場面の研究、プレイの振り返り、技術の習得には時間がかかることも少なくありません。

一度の失敗で投げ出すのではなく、試行錯誤を重ねながら粘り強く取り組める人は、確実に実力を伸ばしていきます。その姿勢はeスポーツに限らず、さまざまな分野でも大きな武器になるはずです。

将来ゲーム業界や配信、IT業界を目指している人

eスポーツ部で得られる経験は、将来の進路と直結しやすい特徴があります。プロゲーマーやゲーム実況者といった直接的な進路はもちろん、動画編集者、配信エンジニア、ゲーム開発、マーケティングなど多様な業界と関わりがあります。

早い段階からその世界に触れ、現場に近い環境でスキルを培えることは、同世代の中でも一歩先を行く強みとなります。ゲームを「未来につながる学び」と捉える人にとって、eスポーツ部は格好の環境と言えるでしょう。

eスポーツ部の将来性

eスポーツ部での活動は、進路や職業に直結する可能性がある点でも注目されています。かつて「ゲームが好き」で終わっていたものが、今では進学・就職・起業など多様な選択肢に広がる土台となっているのです。
このセクションでは、以下の3つの観点からeスポーツ部に期待される将来性を解説します。

  • 高校卒業後の選択肢
  • eスポーツ業界の成長性
  • スポーツ推薦や特待生制度もある

それぞれ詳しくみていくとしましょう。

高校卒業後の選択肢

eスポーツ部での経験を活かして、専門学校や大学への進学を目指す生徒は年々増加傾向にあります。特にゲーム・IT系の学部を持つ大学では、AO入試や推薦入試においてeスポーツの実績が評価対象となることも珍しくありません。

また、競技レベルが高い生徒であれば、プロゲーマーやストリーマーとしての活動を高校卒業と同時に本格化させるケースもあります。いずれにせよ、高校時代からの積み重ねが大きなアドバンテージとなり、同世代の中でも頭一つ抜けたスタートを切れる可能性があります。

eスポーツ業界の成長性

eスポーツ業界は、世界的に見ても右肩上がりで拡大している分野です。競技者であるプロゲーマーだけでなく、大会実況・解説者、イベント運営、配信技術者、マーケターといった裏方の職種にも多くの人材が必要とされています。

しかも、これらの多くはデジタル技術や創造性、そしてゲームへの深い理解を基盤とする職種であり、若いうちからeスポーツに親しんでいることが大きな武器となります。将来性という観点で見れば、eスポーツはむしろ成長市場に身を置ける貴重なチャンスです。

下記ではeスポーツの「市場」についてを詳しく解説しています。eスポーツの市場規模や経済性・将来性が気になる方はこちらも併せてご覧ください。

日本eスポーツの市場規模を解説!今後の動向や世界のeスポーツ市場についても紹介

スポーツ推薦や特待生制度もある

近年では、eスポーツを部活動として取り組む生徒に対し、特待生制度やスポーツ推薦枠を設ける大学・専門学校も登場しています。これは、eスポーツが社会的に「競技」として認められつつある象徴とも言える動きです。

実績や活動歴が評価されれば、学費支援や入試優遇といった恩恵を受けることも可能になります。伝統的なスポーツと同様に、eスポーツが進学における武器として活用できる時代が始まっているのです。

保護者が気になる「ゲーム漬け」にならないか問題

eスポーツ部の導入にあたり、最も多く寄せられる懸念のひとつが「ゲームばかりになるのではないか」という保護者からの声です。

しかし、部活動として運営されるeスポーツ部は、単なる自由なゲーム時間ではなく、教育的視点と管理体制のもとで計画的に行われている点が大きな特徴です。
ここでは以下の3つの視点から、その不安への具体的な対応策を解説します。

  • 学業との両立をどうサポートするか
  • 健康面・依存対策に部活動として取り組んでいること
  • ゲーム=悪という時代の終わり

それぞれ詳しく解説していきましょう。

学業との両立をどうサポートするか

eスポーツ部は学校教育の一環として位置づけられているため、学業との両立が前提条件となっています。活動時間は他の部活動と同様に放課後や週末に限定されており、長時間にわたるプレイや夜間の活動は基本的に制限されています。

また、定期テスト前には活動を休止するなど、学業優先のスケジュール管理が徹底されている学校も多く見受けられます。部活動を通じて自律的な時間管理能力が育つ点も、むしろ勉強面に良い影響を与える可能性があります。

健康面・依存対策に部活動として取り組んでいること

長時間の画面注視や姿勢の固定といった健康リスクに対しても、eスポーツ部では適切な対応が取られています。活動時間中の休憩の確保、ストレッチの導入、生活習慣に関する指導などが行われており、単なる「やりっぱなし」にはなりません。

さらに、ゲーム依存に対するリスク教育や、SNS・ネットマナーに関する啓発も含めた指導が実施されており、デジタル社会を安全に生き抜く力を育てるという観点でも有意義な取り組みといえるでしょう。

ゲーム=悪という時代の終わり

かつては「ゲームは勉強の妨げになる」「怠惰の象徴」といった否定的な見方が主流でしたが、時代は大きく変化しています。eスポーツが国際大会の正式競技に採用され、プロ選手や関連職種が職業として成立している現代において、ゲームはもはや“社会に必要とされる分野”の一つです。

教育現場でも、ゲームを通じたIT教育・人間力育成の可能性が広く認識されつつあります。部活動としてのeスポーツは、そうした新時代の教育を象徴する存在ともいえるでしょう。

参考:東京理科大学・eスポーツの教育効果を解明する

eスポーツ部は、今後ますます注目される新しい部活動

かつては「ゲーム=遊び」というイメージが支配的だった時代もありましたが、いまやeスポーツは国際的な競技として認知され、若者の将来にも直結する新たな選択肢のひとつとなっています。

eスポーツ部は、そうした時代の変化に呼応する形で誕生し、単なる部活動という枠を超えた価値を提供する存在へと進化しています。

技術力や戦術理解に加え、協調性、論理的思考、自己管理能力といった“社会に出てからも通用する力”を育てる環境として、教育現場における重要性も年々高まりつつあります。

今後、eスポーツ部は多くの学校でより一般的な選択肢となり、「部活動=人間形成の場」という本来の意義を、新しい形で実現していく存在となるでしょう。

部活動の枠を超えた学びの場である

eスポーツ部は、単にゲームの技術を高めるだけでなく、デジタル時代に必要な学びを包括的に得られる場です。戦術の分析やデータの活用、チーム内のコミュニケーションやリーダーシップなど、他の教科や社会経験では得がたいスキルが自然と身につきます。

こうした多面的な学びは、将来の進学や就職においても確かな強みとなり得ます。

興味があるなら体験入部や説明会への参加がおすすめ!

「ゲームは好きだけど、部活として取り組めるか不安」という生徒も多いかもしれません。
そのような場合は、まず体験入部や説明会などのイベントに参加してみるのが良いでしょう。活動の雰囲気を知ることができ、同世代の仲間たちと交流するきっかけにもなります。

体験を通じて自分に合っているかどうかを判断し、興味のある分野を見つける一歩として活用できます。

本格的に学びたいならeスポーツスクールでスキルを伸ばすのも選択肢

さらに競技力を高めたい、将来eスポーツに関わる仕事を本格的に目指したい意欲を持つ生徒にとっては、eスポーツスクールの活用も非常に有効です。

例えばAFRASでは専門的なカリキュラムとプロ講師による指導、最新設備が整った環境で練習できるため、短期間での成長も期待できます。

部活動で基礎を固め、スクールで応用力を伸ばす。この組み合わせが、競技者としての可能性をさらに広げてくれるはずです。

まとめ:eスポーツに打ち込むなら環境選びが未来を左右する

eスポーツ部は、今後の教育と社会をつなぐ“新しい部活動”として、確かな存在感を放ち始めています。技術力や論理的思考だけでなく、チームワークや責任感といった人間力も磨ける貴重な場であり、単なる趣味を超えて、将来の選択肢を広げるきっかけにもなります。

一方で、「より高いレベルを目指したい」「体系的に学びたい」「プロを視野に入れている」という想いを持つなら、eスポーツスクールという選択肢も大いに検討すべきです。スクールでは、専門性の高い指導や最新の設備、同じ志を持つ仲間との出会いを通じて、部活動とはまた異なる次元の成長環境が得られます。

AFRASであれば部活との両立も可能です。多くの人が思い描く「eスポーツのレベルアップ」を実現する環境が揃っているので、「部活もいいけどスクールにも興味がある」「部活のeスポーツがちょっと物足りない」方は是非AFRASをチェックしてみてくださいね。