eスポーツの急速な成長と教育分野への展開が注目を集める中、株式会社自己肯定感の代表取締役社長である内田琴美氏に、eスポーツの展望と子どもたちへのメッセージについて詳しくお話を伺いました。
<内田琴美氏プロフィール>
内田琴美氏は、早稲田大学卒業後、株式会社リクルートキャリア(現リクルート)に入社。大学在学中に結婚・出産を経験し、子育てをしながらキャリアを築いてきました。現在は株式会社自己肯定感の代表取締役社長として、女性の自己実現と社会進出を支援する活動を行っています。
――内田さん、eスポーツの今後の展望についてどのようにお考えですか?
内田:eスポーツは単なる娯楽を超えて、教育や人材育成の分野で大きな可能性を秘めていると考えています。日本eスポーツ連合(JeSU)の発表によると、2022年の国内eスポーツ市場規模は推定125億円に達し、2025年には約218億円に拡大すると予測されています。この急速な成長は、eスポーツが新しい産業として確立されつつあることを示しています。
特に教育面での効果が注目されており、判断力、コミュニケーション能力、創造力など、さまざまなスキルの向上が期待できます。例えば、アクションゲームでは判断力や集中力が身につき、オンラインゲームではコミュニケーション能力や協調性、チームワークを学べることが期待できますね。
――ご自身の息子さんもゲームをされているそうですが、親としての視点から見たeスポーツの魅力は何でしょうか?
内田:そうですね。息子を見ていて感じるのは、ゲームを通じて論理的思考力や問題解決能力が育っているということです。また、オンラインでのコミュニケーションを通じて、協調性や他者理解の力も養われていると感じます。私の息子は特性的にそこまで社交的であることを好みませんが。(笑)
特に印象的だったのは、息子がマインクラフトのようなクリエイティブなゲームをプレイする中で、創造力が大きく伸びたことです。自由度の高いゲームでは、プレイヤーが自ら考え、創造する機会が多くあります。これは、将来的にイノベーションを生み出す力にもつながるのではないでしょうか。
ただし、ゲーム時間の管理など、適切な指導は必要だと考えています。私たち親の役割は、子どもたちがeスポーツの教育効果を最大限に活用できるよう支援することだと思います。
――eスポーツを教育に取り入れる動きが広がっていますが、どのような効果が期待できるでしょうか?
内田:eスポーツは、子どもたちの興味を自然に引き出せるツールとして非常に有効です。学習意欲の向上や、ITスキル、情報処理能力の習得にも繋がります。さらに、チームプレイを通じてリーダーシップやコミュニケーション能力も育成できます。
実際に、北米教育eスポーツ連盟(NASEF)の研究によると、eスポーツの導入後、生徒の欠席率が減少し、成績が向上したという結果が出ています。これは、eスポーツが生徒たちの学習意欲を高め、積極性を向上させた結果だと考えられます。
また、eスポーツを通じて育成される「社会的感情の学習効果」も注目されています。これは、問題解決に向けてコミュニケーションをとる力や、自分の役割を理解してチームを動かす力など、社会生活において非常に重要なスキルです。
――eスポーツスクールの意義についてはどのようにお考えですか?
内田:eスポーツスクールは、ゲームを通じて様々なスキルを体系的に学べる場として大きな意義があると考えています。単にゲームの技術を磨くだけでなく、デジタルリテラシーやネットリテラシーなど、現代社会に不可欠な知識も習得できます。
例えば、プログラミングやゲーム開発の基礎を学ぶことで、ITスキルを身につけることができます。また、eスポーツの戦略を立てる過程で、データ分析や論理的思考力も養われます。これらのスキルは、将来的にどのような職業に就いても役立つものです。
さらに、同じ興味を持つ仲間との交流を通じて、社会性も育むことができるでしょう。オンライン上でのコミュニケーションスキルは、グローバル化が進む現代社会において非常に重要です。
――eスポーツの普及に向けた課題はありますか?
内田:eスポーツの普及には、まだいくつかの課題があると感じています。一つは、eスポーツに対する社会的認知度の向上です。日本では、eスポーツを単なる「ゲーム」と捉える見方がまだ根強く残っています。eスポーツの教育的価値や産業としての可能性をより広く理解してもらう必要があります。
また、ゲーム障害のリスクも無視できません。長時間のプレイによる健康への影響や、ゲームへの依存など、適切な管理と指導が必要です。これらの課題に対しては、産学官が連携して取り組むことが重要だと考えています。
――今後のeスポーツの展望についてお聞かせください。
内田:eスポーツは、今後さらに成長し、様々な分野に影響を与えていくと考えています。教育分野では、eスポーツを通じた新しい学習方法が確立されていくでしょう。また、ビジネス分野でも、eスポーツ関連の新たな職業や産業が生まれる可能性があります。
さらに、国際的な動向も注目です。2023年にIOC(国際オリンピック委員会)がeスポーツの大会実現に向けた専門委員会を設置し、2025年にはサウジアラビアで第1回「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」の開催が決定しています。これは、eスポーツが国際的なスポーツとして認知されつつあることを示しています。
日本も、この世界的な潮流に乗り遅れないよう、eスポーツの発展に向けた取り組みを加速させる必要があります。産業振興や人材育成、法整備など、多方面からのアプローチが求められるでしょう。
――最後に、eスポーツに興味を持つ子どもたちへメッセージをお願いします。
内田:eスポーツは、皆さんの可能性を大きく広げてくれる素晴らしい分野です。ゲームを楽しむだけでなく、そこから学べることがたくさんあります。チームワーク、問題解決能力、創造力など、ゲームを通じて身につけたスキルは、必ず将来の人生で役立ちます。
ただし、ゲームに没頭しすぎず、バランスの取れた生活を心がけることも大切です。家族や友達との時間、勉強や運動の時間もしっかり確保しましょう。そして、常に新しいことにチャレンジする姿勢を持ち続けてください。
eスポーツの世界は、まだまだ発展途上です。皆さんの中から、新しいゲームを開発する人、プロプレイヤーとして活躍する人、eスポーツビジネスを展開する人など、様々な形で未来を切り開く人材が出てくることを期待しています。
皆さんの未来は無限の可能性に満ちています。eスポーツを通じて、自分自身の可能性を最大限に引き出し、夢に向かって挑戦し続けてください。
――貴重なお話をありがとうございました。
内田琴美氏の言葉から、eスポーツが単なる娯楽を超えて、子どもたちの成長と未来を支える重要なツールとなる可能性が感じられました。eスポーツスクールアフラス八千代緑が丘校では、こうした可能性を最大限に引き出し、子どもたちの健全な成長を支援していきます。eスポーツを通じて、次世代を担う人材の育成に貢献できることを楽しみにしています。
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