世界最高峰のeスポーツ大会Gamers8の後継大会と位置づけられ、2024年に初開催されたeスポーツワールドカップでは、さまざまな競技タイトルでハイレベルな戦いが行われました。
なかでも、人気タイトルapex legends部門では有名チームが続々と参戦し、ファンの間でもどのような結果になるのか大きな注目を集め大盛況となりました。
この記事では、eスポーツワールドカップで行われたapex legends部門に関して、大会日程や予選の有無、ルールなどの詳細情報の他、大会結果や賞金など、気になる情報を詳しく解説します。
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eスポーツワールドカップの競技タイトルにapexが選出
2024年に初開催されたeスポーツワールドカップは、世界各国のプロeスポーツプレイヤーが集結し王者を決める最高峰のeスポーツ大会として開催されました。
競技タイトルにはFORTNITEやVALORANT、lolなど、世界のeスポーツ大会でメジャータイトルとして人気を博すゲームが選出されています。apex legendsもそのひとつです。
apexは2019年に配信が開始された基本プレイ無料のゲームタイトルです。FORTNITEに対抗する形でリリースされたタイトルですが、人気FPSタイタンフォールシリーズのスピンオフとして既存ファンを取り込み、現在は2大バトルロワイヤルゲームとして多くの支持を集めています。
世界各国でプロリーグも発足されているapexがeスポーツワールドカップ競技に選出されたことで、最強を誇るapexプレイヤーのなかから真の世界王者の座を奪い合う熾烈な戦いが繰り広げられました。
eスポーツワールドカップapex部門の予選は行われた?
eスポーツワールドカップの出場権は以下のように決定されています。
招待チーム(32チーム) |
地域予選進出チーム(8チーム) |
地域予選は5つの地域で行われ、NA(North America)、SA(South America)、EMEA(Europe&MiddleEast&Africa)、APAC North、APAC Southで分類されています。
各エリア予選からNAより2チーム、SAより2チーム、EMEAより1チーム、APAC Northより2チーム、APAC Southより1チームがeスポーツワールドカップの本選に出場しました。
エリア | eスポーツワールドカップ進出チーム |
NA | PIONEERS、NRG |
SA | E-XOLOS LAZER、DRAGONS ESPORTS |
EMEA | DMMS |
APAC North | FENNEL、TIE |
APAC South | EVOS ESPORTS |
eスポーツワールドカップapex部門で採用されたルール
eスポーツワールドカップでは、apex部門において3人1チームとして複数ラウンドを競い、獲得ポイント数によって順位付けを行うルールが採用されています。
競技はオンライン、オフライン両方で構成されるマルチステージ大会です。
グループステージとプレーオフは、10試合制で取得ポイント(キルポイントと順位ポイントの合計数)により順位付けされます。
ファイナルはマッチポイントシステム制で行われますが、apexの公式リーグであるALGSとは形式が異なるため注意が必要です。eスポーツワールドカップではマッチポイントを60ポイントとしており、予選進出順位に合わせて先行ポイントも付与されています。
使用マップはグループステージ、プレーオフ共に以下が決定しています。
1~2試合目 | ワールズエッジ |
3~4試合目 | ストームポイント |
5~6試合目 | 視聴者投票 |
7~8試合目 | ストームポイント |
9~10試合目 | ワールズエッジ |
尚、視聴者投票ではオリンパス、ブロークンムーン、キングスキャニオンの3ステージを対象として投票を行います。
eスポーツワールドカップapex部門の日程
eスポーツワールドカップではapex部門の競技がグループステージ2日、プレーオフ1日、ファイナル1日の計4日間の日程で開催されています。
グループステージ | 2024年8月1日~2日 |
プレーオフ | 2024年8月3日 |
ファイナル | 2024年8月4日 |
グループステージでは各グループ20チームずつバトルロワイヤルを行います。各グループから、上位9チームの計18チームと、プレーオフを勝ち抜いた2チームを加えた計20チームがファイナルへの出場権を獲得できるシステムです。
ちなみに、各グループの上位9チームにはファイナル進出の際に順位に応じた先行ポイントが付与されるため、グループ予選から高い順位での進出が求められる過酷な戦いになっています。
eスポーツワールドカップapex部門の出場チーム
eスポーツワールドカップのapex部門では、全40チームがグループA、グループBに分かれて初戦を競います。
以下は、各グループの参加チームです。
グループA | AURORA(セルビア)、CRAZY RACCOON(韓国)、DISGUISED(アメリカ)、EVOS ESPORTS(タイ)、E-XOLOS LAZER(南アメリカ)、FAZE CLAN(イギリス)、FENNEL(日本)、GAIMIN GLADIATORS(ポーランド)、GEEKEY ESPORTS(オーストラリア)、GHS PROFESSIONAL(日本)、GUILD ESPORTS(オーストラリア)、LUMINOSITY GAMING(アメリカ)、MIKERS(タイ)、NINJAS IN PYJAMAS(イギリス)、PIONEERS(アメリカ)、RED RAMS(日本)、REJECT(韓国)、TEAM FALCONS(オーストラリア)、TEAM LIQUID(メキシコ)、TWISTED MINDS(インドネシア) |
グループB | ALLIANCE(スウェーデン)、BLACKLIST INTL(フィリピン)、DMMS(セルビア)DRAGONS ESPORTS(南アメリカ)、ELEV8 GAMING(アメリカ)、FNATIC(日本)、HAO(日本)、HEROEZ(インドネシア)、LGD GAMING(中国)、MIZUCHI(アメリカ)、NATUS VINCERE(ウクライナ)、NORTHEPTION(日本)、NRG(アメリカ)、PASSION UA(ウクライナ)、RIDDLE ORDER(日本)、SPACESTATION(アメリカ)、TIE(日本)、TSMC(アメリカ)、VIRTUS.PRO(オーストラリア)、WEIBO GAMING(中国) |
日本からはグループAにFENNEL、GHS PROFESSIONAL、RED RAMS、グループBにRIDDLE ORDER、HAO、TIE、NORTHEPTIONが出場しました。
eスポーツワールドカップapex部門の配信は行われた?今も視聴できる?
eスポーツワールドカップは、さまざまな動画配信サービスで試合の模様が配信されていました。YouTubeのグローバル配信やDAZN(ダゾーン)などのサービスから配信されていたようです。
残念ながら日本語実況はありませんでしたが、DAZNではグローバル契約によって全競技無料で配信していたため、サービスを利用した人も多いのではないでしょうか。残念ながら、DAZNでのeスポーツワールドカップ配信は2024年8月下旬までの期間限定だったため、現在は視聴できません。
eスポーツワールドカップの公式YouTubeチャンネルでは、大会期間中の短編ベストプレイ集を配信しているため、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。(2024年12月2日時点)
eスポーツワールドカップapex部門の結果は?優勝したのはどのチーム?
グループリーグ、プレーオフともに激闘が繰り広げられたeスポーツワールドカップapex部門ですが、2024年8月4日にはいよいよファイナルステージが開催されました。
ファイナルに進出した20チーム
グループリーグを勝ち上がった18チームとプレーオフから進出した2チームによって行われるファイナルには以下のチームが出場しました。
グループAより進出 | TEAM FALCOONS、TWISTED MINDS、TEMA LIQUID、FAZE CLAN、GAIMIN GLADIATORS、LUMINOSITY GAMING、AURORA、GHS PROFESSIONAL、E-XOLOS LAZER |
グループBより進出 | ALLIANCE、EXO CLAN、ELEV8 X BLEED、MIZUCHI、BLACKLIST、DORAGONS ESPORTS、LGD GAMING、FNATIC、DMS |
プレーオフより進出 | GUILD ESPORTS、SPACESTATION |
日本チームからもGHS PROFESSIONALがファイナル進出を果たし、活躍が期待されました。
ファイナルステージの使用マップは?
ファイナルステージでは、計13ゲームが行われました。使用されたステージはワールドエッジとストームポイントの2種類のみでした。2つのマップを交互に繰り返してゲームが展開されていきます。
シーズン3から登場したワールドエッジは活発に活動する火山帯マップです。apexに登場するさまざまなマップのなかでも、特にエリアの広さが特徴的なマップで、立ち回りが勝敗に大きな影響を与えることでも知られています。
ワールドエッジ特有のエリアを有効的に活用する神業プレイの数々に、視聴者は固唾をのんで勝敗の行方を見守りました。
一方、ストームポイントは細かく点在する孤島が特徴的なマップです。シーズン11でリリースされて以降、坂や高低差が多いストームポイントのマップに苦戦させられてきたプレイヤーも多いでしょう。
ファイナルステージでは、不利な立ち位置からも形成逆転を計る鮮やかなテクニックなども見られ、観客は大いに盛り上がりました。
ファイナルステージの結果
ファイナルは20チーム中13チームがマッチポイントに達するハイレベルな戦いになりました。
1位 | 2位 | 3位 | |
第1ゲーム | MIZUCHI(23P) | DMMS(14P) | LUMINOSITY GAMING(8P) |
第2ゲーム | AURORA(22P) | ELEV8 X BLEED(14P) | DMMS(9P) |
第3ゲーム | GAIMIN GLADIATORS(22P) | TEAM FALCONS(18P) | ELEV8 X BLEED(12P) |
第4ゲーム | TEMA LIQUID(21P) | TEAM FALCONS(17P) | DORAGONS ESPORTS(8P) |
第5ゲーム | FAZE CLAN(18P) | EXO CLAN(15P) | TWISTED MINDS(11P) |
第6ゲーム | TEAM FALCONS(28P) | GAIMIN GLADIATORS(11P) | E-XOLOS LAZER(9P) |
第7ゲーム | AURORA(21P) | MIZUCHI(18P) | DMMS(9P) |
第8ゲーム | GAIMIN GLADIATORS(19P) | LGD GAMING(14P) | GUILD ESPORTS(12P) |
第9ゲーム | DMMS(18P) | GUILD ESPORTS(18P) | TEAM FALCONS(13P) |
第10ゲーム | EXO CLAN(24P) | DMMS(18P) | LUMINOSITY GAMING(12P) |
第11ゲーム | LUMINOSITY GAMING(21P) | AURORA(17P) | GUILD ESPORTS(11P) |
第12ゲーム | TWISTED MINDS(23P) | LUMINOSITY GAMING(16P) | ALLIANCE(17P) |
第13ゲーム | ALLIANCE(26P) | TEMA LIQUID(11P) | LUMINOSITY GAMING(11P) |
計13試合に渡る激闘が繰り広げられ、ラストゲームではALLIANCE、TEAM LIQUID、LUMINOSITY GAMINGがマッチポイントに到達、接戦を制したのはALLIANCEでした。
ALLIANCEはスウェーデンのeスポーツチームです。2024年4月にチームブランドの変更を発表し話題となりましたが、改革が大成功した結果とも言えるのではないでしょうか。
ALLIANCEと言えば、Dota2やSTAR CRAFTなどでの高い実績が知られていますが、eスポーツワールドカップapex部門の初代王者としての歴史が刻まれ、今後も彼らの活躍に目が離せません。
MVPを獲得したのは誰?
eスポーツワールドカップでは、全競技それぞれにMVPが表彰されます。apex部門では、優勝チームであるALLIANCEからジョン・ハキス・ホーカンソン選手が選出されました。
eスポーツワールドカップapex部門の賞金
eスポーツワールドカップは世界最高峰の賞金設定も大きな話題を集めており、大会全体の賞金総額は6,000万ドルとも言われています。
続いては、apex部門において各順位の獲得賞金を紹介します。
順位 | 賞金 | 獲得チーム |
1位 | 60万ドル | ALLIANCE |
2位 | 37万ドル | TEAM FALCONS |
3位 | 20万ドル | LUMINOSITY GAMING |
4位 | 13万ドル | GAIMIN GLADIATORS |
5位 | 10万ドル | DMMS |
6位 | 8万5,000ドル | AURORA |
7位 | 7万ドル | TEMA LIQUID |
8位 | 5万5,000ドル | TWISTED MINDS |
9位 | 4万ドル | GUILD ESPORTD |
10位 | 3万500ドル | EXO CLAN |
11位 | 2万6,500ドル | ELEV8 GAMING |
12位 | 2万4,500ドル | MIZUCHI |
13位 | 2万2,500ドル | FAZE CLAN |
14位 | 2万500ドル | DORAGONS ESPORTS |
15位 | 1万8,500ドル | LGD GAMING |
16位 | 1万7,000ドル | E-XOLOS LAZER |
17位 | 1万5,500ドル | SPACESTATION GAMING |
18位 | 1万4,000ドル | FNATIC |
19位 | 1万3,000ドル | GHS PROGESSIONAL |
20位 | 1万2,000ドル | BLACKLIST |
この他にも、21位以下の賞金やapex部門MVP賞金なども該当チーム・該当選手に贈られました。
apexの盛り上がりは今後も上昇傾向に
大盛況のまま終焉を迎えたeスポーツワールドカップ。Apex legendsでは、ハイレベルなプレイヤー同士の戦いに観戦者も大いに盛り上がりました。
eスポーツは今後も益々盛り上がりを見せ、多くのapexプレイヤーがeスポーツワールドカップの次回大会へ思いを馳せたことでしょう。また、今回の大会を観戦した若いプレイヤーのなかから、今後eスポーツワールドカップへの出場権を得る選手が現れることも期待しています。
apexが上手くなりたい、apexで世界のeスポーツプレイヤーと競いたいという人は、eスポーツを専門的に学んでみるのもよいでしょう。
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