格闘ゲームなどをプレイする際に使われるレバーレスコントローラーをご存知でしょうか?レバーレスコントローラーを使うことで格闘ゲームをより楽しめるようになる可能性があります。
この記事では、レバーレスコントローラーについて、どのようなコントローラーなのか、メリット・デメリット、選び方、おすすめのボタン配置などについて詳しく紹介します。格闘ゲームをプレイしている人やレバーレスコントローラーの購入を検討している人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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レバーレスコントローラーとは

レバーレスコントローラーとは、パソコンやコンシューマーゲーム機(家庭用ゲーム機)などでゲームをする際に使える特殊なコントローラーです。アケコン(アーケードコントローラー)のひとつに分類され、その名の通りレバーがなくボタンだけで構成されています。
レバーレスならではの操作性の良さやコマンド入力の正確差などが注目され、近年は大規模な大会でプロゲーマーが使用している様子も見られるようになってきました。
格闘ゲームのコントローラーの種類

主に格闘ゲームなどで使われるコントローラーには、レバーレスコントローラー以外にもさまざまな種類のものがあります。
パッド(パッドコントローラー)
パッドとは、パッドコントローラーの略称です。両手で持ち、左右それぞれにボタンやレバーなどが配置されているもので、一般的なコントローラーのことを指します。
種類によってボタン数や大きさなどが異なり、自分のプレイスタイルに合ったコントローラーを使うことで、ゲームをプレイしやすくなります。
アケコン(アーケードコントローラー)
アケコンとはアーケードコントローラーの略称です。アーケードゲームとは、いわゆるゲームセンターに設置されているゲーム機を指します。レバーとボタンで構成されていることが多く、感覚的に操作できることから根強い人気を保っています。
アーケードコントローラー以外にも、アーケードスティック、ファイティングスティックなどと呼ばれることもありますが、基本的には全て同じタイプのものです。
レバーレスコントローラーを使う3つのメリット

レバーレスコントローラーには、いくつかのメリットがあります。
メリット1.レバーよりも操作性が良い
レバーレスコントローラーを使うメリットのひとつに、レバーと比較した際の操作性の良さが挙げられます。
アケコンを使用した場合、レバー操作は次のコマンドを正確に入力するためにも必ず一度中央に戻し、値をリセットする必要があります。コンボ技などを決めるために上入力した後に左入力をする場合でも、「上→中央→左」の動きが必要とされ、中央で一度リセットしないと誤入力と判定されてしまうことも珍しくありません。
レバーレスコントローラーなら、レバー操作が不要なため、確実かつ最短で「上→左」などの入力が可能です。
メリット2.コマンド入力がしやすい
レバーレスコントローラーは、コマンド入力がしやすいのもメリットに挙げられます。アケコンの場合、レバー操作で「下」と入力したつもりが「右斜め下」など、自分の意思とは異なる入力判定をされてしまうことが珍しくありません。
しかし、レバーレスコントローラーなら、確実に上下左右のコマンドを入力できるため、誤入力を防止しやすくなります。
レバーとボタンの同時入力においてもタイミングを合わせやすいため、コマンドを確実に入力・実行できるようになるでしょう。
メリット3.軽量でコンパクト
アケコンの平均的な重さは約2kgと言われています。特に軽量化されたものでも1kg、特に重いものなら3kgのものもあります。
もちろん、机などに置いて操作することを前提として製造されているのでしょうが、実際格闘ゲームの大会などでアケコンを使用している人の中には、膝にアケコンを置いて使用している人が少なくありません。
「アケコンを使っていると足が痺れてくる」という人もいます。また、レバー部分が突出しているため、専用のバッグなどを使って持ち運ぶ必要があったり、他のものと一緒に鞄に入れて持ち運んだ結果レバーが壊れてしまったりするトラブルも聞かれます。
一方、レバーレスコントローラーは平均800g程で、特に軽いものなら400g、重いものでも1kgほどです。アケコンに比べれば圧倒的に軽量と言えるでしょう。また、全てがボタンで構成されているため、凹凸が少なく鞄のなかに収まりやすいのもメリットと言えます。
レバーレスコントローラーを使う3つのデメリット

メリットがあれば、デメリットとなる面もあります。続いては、レバーレスコントローラーのデメリットについてみていきましょう。
デメリット1.慣れるまで時間がかかる
これまでアケコンを使用していた人やパッドを使用していてスティック操作に慣れている人にとって、レバーレスコントローラーは操作感が大きく異なります。
思った通りに移動ボタン(アケコンでいうレバー、パッドでいうスティック)を操作できなかったり、入力方法に困惑してしまったりするケースも珍しくありません。
操作感が大きく異なるため、人によっては慣れるまでに時間がかかりストレスに感じてしまうこともあるでしょう。
デメリット2.使用キャラクターによっては向かない場合もある
ゲーム内で使用するキャラクターのコマンド内容によっては、レバーレスコントローラーが向いていないケースもあります。特に、斜め入力などを多用する場合はレバーレスコントローラーのボタン設定で特別にコマンド用ボタンを設定する必要があるため、ボタン数が多い製品を選ばなければならなくなります。
配置によっては使いにくかったり、押しにくかったりしてしまうことも少なくありません。
デメリット3.指が短い、手が小さいと使いにくい場合がある
指が短かったり手が小さかったりする人の場合、一般的なレバーレスコントローラーでは操作しにくいと感じることがあります。アケコンのようにレバーを握り込む方が操作性が良いというケースもあるでしょう。
デメリット4.指に負担がかかる
「ボタンを押す」という行為は指を上下に動かす必要があり、指の関節に負担を与える可能性があります。アケコンは手首を固定して指先でレバーを操作するのに対し、レバーレスコントローラーはボタンを押すために手首と指、両方の関節を酷使する必要があるでしょう。
プロゲーマーのようにプレイ時間が長くなると、負担が蓄積して腱鞘炎などの症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
もちろん、長時間プレイしているなかでアケコンでもレバーレスコントローラーでもパッドでも腱鞘炎を起こす可能性はありますが、レバーレスコントローラーの方が指への負担がかかると感じる人が多いそうです。
レバーレスコントローラーを選ぶポイント

メリット・デメリットを通してレバーレスコントローラーの導入を決めた後は、さまざまな製品のなかから自分に合ったものを選ぶ必要があります。
レバーレスコントローラーは大きく分けて3つのポイントから選ぶとよいでしょう。
大きさや重さで選ぶ
レバーレスコントローラーの最も大きな利点であるコンパクトさも選ぶ基準として重要です。机置きにするのであれば、ある程度大きなものでもよいですが、膝置きで使用したいなら大きすぎると安定感が損なわれます。
また、膝置きをしたいのであれば出来る限り軽量のものを選ぶ必要もあるでしょう。
ただし、サイズが小さくなればなる程、ボタンの配置も密集します。特に男性など、手のひらが大きい人の場合、サイズが小さいとボタンが押しにくくなってしまうこともあるため注意してください。
最も汎用性が高いのはA4サイズと言われており、初めてレバーレスコントローラーを購入する人はA4サイズに近いものを選ぶのがおすすめです。
使用するハードに合わせたものを選ぶ
レバーレスコントローラーの基盤は大きく2つに分けられます。
ひとつはBrookです。Brook社が開発した基盤で、PS5、PS4などのコンシューマー機にも対応しています。ただし、若干の動作遅延が報告されており、価格帯も比較的高額になっている点に注意しましょう。
もうひとつはRaspberry Pi Pico基板を用いたものがあります。これは、Brook社製に比較して遅延がほぼ無いと言われており、比較的安価です。しかし、PS5やPS4で使用するにはPSパススルーを必要としており、初心者がこの設定をするのは簡単ではありません。
簡単に判断するなら、PSで使用するならBrook社製、パソコンで使用するならRaspberry Pi Pico基板を用いたものを選択するのがおすすめです。
ボタン数と配置で選ぶ
レバーレスコントローラーは、ボタンの数や配置など製品によってさまざまな種類があります。
基本的には、アクション用ボタン8個、方向ボタン4個がスタンダードと言えるしょう。しかし、コマンドの入力しやすさなどを重視してボタンを増設したタイプなども存在し、多いものなら16個タイプのものなどもあります。
レバーレスコントローラーを初めて使う人のなかには「ボタンが多い方がさまざまなコマンドが入力しやすいのでは?」と考える人もいますが、ボタンが多いほど操作は複雑になり誤入力が増える可能性が高まります。初めてレバーレスコントローラーを使うのであればベーシックな12個タイプがおすすめです。
また、ボタン配置もメーカーによってさまざまなので、自分の手の大きさ、押しやすさなどを実際の商品を触って確かめてみるのがよいでしょう。eスポーツカフェなどでは、アケコンやレバーレスコントローラーをレンタルできるお店もあります。実際に使用してみて、使用感で選ぶと失敗しにくいのでおすすめです。
【波動拳や昇竜拳を入力しやすいのは?】スト6でおすすめのボタン配置

プレイするタイトルや使用するキャラクターによって、レバーレスコントローラーのボタン配置には調整が必要です。さらに、人によって合う、合わないもあるため「これが正解」という配置はないでしょう。
今回紹介しているのは、格闘ゲームのなかでも特に人気の高いストリートファイター6で昇竜拳や波動拳のコマンドを入力しやすいと考察されるボタン配置です。
ストリートファイター6をプレイしていて、尚且つ昇竜拳や波動拳を使用するキャラクターを使う人は一度試してみてはいかがでしょうか。
レバーレスコントローラーに慣れる方法

アケコンやパッドを使用している人にとって順応が難しいと言われるレバーレスコントローラー。慣れるために以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。
ひたすら左手を鍛える
レバーレスコントローラーで多くの人が躓くポイントが、左手の操作です。これまでアケコンやパッドでレバーやスティックを用いてプレイしてきた人にとって、左手の指をバラバラに動かすのは至難の技と言えるでしょう。
特に左手薬指や小指は動かしにくいと感じる人が多く、左手の操作が難しいためにレバーレスコントローラーへの移行を諦めてしまう人も少なくありません。
左手の操作に慣れるためには、とにかく左手の指を動かし慣れることが重要です。諦めずにトレーニングモードを利用してひたすら左手の操作感を養いましょう。左指の筋力がついてくると、段々ボタンを押しやすくなってきます。
ペーパーピアノで指の練習をする
レバーレスコントローラーへの移行がスムーズに行えた人に話を聞くと「昔ピアノを習っていた」「ギターが弾ける」といった意見を聞くことが少なくありません。両方に共通するのは、指を使う楽器であるという点でしょう。左手も右手と同様に酷使するため、レバーレスコントローラーに必要な左手指の筋力が養われていた可能性が高いです。
とはいえ、レバーレスコントローラーへの移行のために楽器を習うのもおかしな話でしょう。おすすめはペーパーピアノを使って手指練習をすることです。
ペーパーピアノとは、鍵盤を紙に印刷したもので、主にピアノ初心者が手指練習を行うために使います。できれば、左手の練習曲などの楽譜を用いて、指示された通りの動きができるよう練習するのがよいでしょう。
正確さと手指の筋力が養われます。
タイピング練習をする
パソコンなどのタイピング練習でも左手の手指練習が可能です。レバーレスコントローラーよりもさらに小さなキーボードを使用することで、正確性も養われるでしょう。
特に、左手を集中的にトレーニングできるソフトなどを選んで練習するのがおすすめです。
【番外編】痛み対策も忘れずに
これまで使わなかった筋肉を使うため、移行当初は痛みを感じることも少なくありません。しかし、段々と指の筋力がついてくると痛みも軽減してくるケースが多いです。
ただし、筋力をつけるためとは言え、痛みを感じるほどのオーバーワークは禁物です。痛みを感じたらトレーニングを中断し、指を休めるようにしましょう。
机置きの場合は、リストベッドを使用するなど手首の摩擦にも配慮するとさらに快適にプレイしやすくなります。
レバーレスコントローラーでコマンド入力の精度をあげよう!
今回はレバーレスコントローラーについて紹介してきました。主に格闘ゲームなどで用いられる特殊なコントローラーですが、使い方次第でゲームスキルの向上も期待できるアイテムです。
成長に悩んでいるのであれは、一度使用を検討してみてはいかがでしょうか?
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