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コラム

eスポーツはオリンピックに導入される?反対される理由も解説

eスポーツ全般

eスポーツは年々認知度が上がってきており、オリンピック種目として採用される可能性が高くなってきました。

オリンピックに採用される可能性や反対される理由などを解説します。

eスポーツとは

eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称でビデオゲームを使って対戦を行うスポーツ競技のことです。競技種目は、FPS、TPS、格闘対戦、スポーツ、レースなどeスポーツの種類は幅広くあります。

eスポーツという言葉が広まってきたのが2000年代初め頃からで歴史は浅いですが、近年人気を集めており競技人口は世界中で1億人を超えました。若い年齢層に人気のeスポーツですが、今後テレビやネットで取り上げられれば若者以外の層にも人気が出てくる可能性があります。

IOC(国際オリンピック委員会)はeスポーツという新たな価値観を世界に示せるかもしれないと考えており、今後オリンピック種目になる可能性も出ています。普段の日常で何気なくやっているゲームがオリンピック競技になる日はそう遠くないでしょう。

eスポーツはオリンピックに採用するか検討中

国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長は2017年のSouth china Morning Postが掲載したインタビューで「バーチャルでの野球やサッカーのようなスポーツを操作して競い合う人達に大きな関心がある」と発言しています。

また、2021年にIOC総会で取り上げられているオリンピック・アジェンダ2020 + 5では、提言9「バーチャルスポーツの発展を促し、ビデオゲームコミュニティとの関わりを深める」とあります。

  • IFの規約や戦略の中でバーチャルなシュミレーション形式での競技を一つの種別として確率できるようにIFの役割と責任を強化する
  • IOCのデジタルエンゲージメント戦略を支えるために、バーチャルなシュミレーション形式での競技を通じた独自のオリンピックの商品と体験を発表する
  • 各IFと協力して、オリンピック(競技)プログラムに身体運動を伴うバーチャルスポーツを加えることを検討する
  • 若者に運動やオリンピック・ムーブメントとの関わりを促すために、競技コミュニティとビデオゲームコミュニティとのローカルレベルのパートナーシップを支援する
  • オリンピック選手関連のオンラインプログラムとデジタルツールを競争型のビデオゲームコミュニティに提供し、彼らの身体的・精神的健康を支援する。

引用元:オリンピック・アジェンダ2020 + 5

IOCはeスポーツをオリンピック種目に採用することを前向きに考えています。バーチャルスポーツは人気が高いので、その人気を活かしてオリンピックの価値やスポーツ参加を促進させられます。

オリンピックにeスポーツが採用されれば、普段スポーツに興味を持たない若者からも注目されるようになります。

参考サイト:South china Morning Post

検討されている理由

注目されているeスポーツですが、オリンピックに採用ではなく検討されています。理由は、ゲーム内に暴力的な表現やルールの統一が難しいことから即採用にはなりませんでした。

また、オリンピック競技に採用される為の大きな条件は以下になります。

男子では4大陸75カ国以上、女子では3大陸40カ国以上、冬季五輪の場合は3大陸25カ国以上で広く行われている競技

引用元:競技プログラム、競技、種別、種目の出場資格の認定

オリンピック競技に採用を検討している1番の理由は、世界中でeスポーツがそこまで浸透していない点も挙げられます。仮に今の状態でeスポーツがオリンピック競技になっても視聴者は若者ばかりの可能性が高いです。

eスポーツをオリンピック採用に対して反対派の意見

eスポーツをオリンピック競技にするか検討している中、反対派の意見も出ています。

それぞれ詳しく解説します。

eスポーツはスポーツではない!?

オリンピックは4年に一度開催され、世界中がスポーツで競い合います。スポーツの定義は「身体を動かし人間の本源的な欲求に応え、精神的充足をもたらすもの」とスポーツ庁は定義しています。

eスポーツは身体を動かす必要はなく、ゲームコントロールの操作が基本なのでスポーツと認められない人がまだ多いことが反対派の意見です。

ただ、囲碁や将棋のように身体を激しく動かない場合は、マインドスポーツと呼びます。自転車競技のことをモータースポーツと呼ぶように、スポーツの中でも種目によって呼び方が変わってきます。

このことから、ビデオゲームを使って競い合うスポーツをeスポーツと呼ぶのは何もおかしくありません。まだeスポーツが認めている人が少ないだけで、今後認知度が上がり取り上げられれば囲碁や将棋のようにスポーツの1つとして認められます。

観客数を集めるのが難しい!?

eスポーツは若者層に人気があるのである程度の観客数は集められます。ただ、オリンピックは年齢関係なく観戦できる種目が求められるのでeスポーツの課題とも言えます。

どの年齢層にも楽しんでもらう為には、ゲームのルールや面白さを知ってもらうことが大事です。

今後、オリンピック競技に採用されるかは若者層以外からの人気がカギになります。

FPSはオリンピック向きではない!?

eスポーツの中には、暴力的な表現があるゲームもあるのでオリンピック向きではないと言われています。とくに、FPSのような格闘ゲームは銃で人を撃つので子供に見せてしまうと悪影響です。

オリンピックは「平和」を基本理念に掲げており、FPSのようなゲームはオリンピック競技に向かないので反対されてしまっています。

2026年に日本で開催される可能性は?

第20回アジア競技大会が2026年に日本で開催されることが発表されました。

アジアオリンピック評議会(Olympic Council of Asia/OCA)は、7月8日に開催された総会において、第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)の正式競技にeスポーツを追加することを決めました

引用元:第20回アジア競技大会

国際オリンピック委員会は、各国ごとに組織されている国内のオリンピック委員会を管理しています。その中でアジア地域の組織が集結したのがアジアオリンピック評議会です。eスポーツを競技種目として正式に承認しているので、今回の大会の盛り上がりでオリンピックに繋げたいところです。

第18回アジア競技大会では、eスポーツは競技として採用されていませんでした。デモンストレーションとして競技が行われて、ウイニングイレブンで日本は優勝しています。日本は世界に比べてeスポーツの人気は遅れています。1番の原因は認知度の低さです。今後の発展のためにも2026年の第20回アジア競技大会でも日本人選手の活躍を期待します。

eスポーツの競技種目

eスポーツの競技種目を紹介します。

競技種目ゲームタイトル特徴
格闘ゲーム・ストリートファイター
・鉄拳7
・大乱闘スマッシュブラザーズ
・ギルティギアストライヴ
・グランブルーファンタジー
格闘ゲームは、操作するキャラクターを決めて対戦相手と1対1の格闘技形式で対戦します。
スポーツ・ウイニングイレブン
・FIFA21
・パワプロ
・ロケットリーグ
・NBA 2K
野球、サッカー、バスケットボール、テニスなどプレイヤーが選手を操作して対戦相手と勝敗を決めます。
DCG・ハーフストーン
・レジェンド・オブ・ルーンテラ
・シャドウバース
・マジックザギャザリング
・遊戯王デュエルリンクス
DCGとは、デジタルカードゲームのことです。実際にカードを使用するわけではなく、PCやスマホなどでパイスを使い対戦します。
RTS・スタークラフト
・ウォーククラフト
・リアルタイムストラテジー
・クラッシュ・ロアイヤル
・エイジ・オブ・エンパイア
RTSとは、プレイヤー同士がリアルタイムで進行する時間に合わせながら対戦する戦略型ゲームです。
パズル・ぷよぷよeスポーツ
・パズル&ドラゴン
・テトリス
パズルゲームは色や形を揃えたりするのが特徴です。時間内に考える能力や見つける能力が必要とされます。
MOBA・リーグ・オブ・レジェンド
・Dota2
・伝説対決
MOBAゲームは、何人かでチームを組んで2つのチームが対戦し、相手陣地に攻め込んだり、拠点を破壊したりして勝敗をきめます。
シューター(FPS/TPS)・コールオブデューティー
・オーバーウォッチ
・PUPG
・フォートナイト
シューターゲームは、銃を使い相手プレイヤーや標的を撃つのが特徴です。

eスポーツの種目になる条件は、競技性があり3ヶ月以上の運営をしていて販売実績があることが条件となります。

条件をクリアしたゲームはeスポーツ公認となり、大会などが行われます。また、eスポーツは場所を問わず誰でも参加できる競技なのでゲームを仕事にしたい方にはおすすめします。

eスポーツがオリンピックに採用されるメリット

eスポーツがオリンピックに採用された場合、どのようなメリットがあるか解説します。

eスポーツの認知度が上がる

eスポーツがオリンピック競技になれば、テレビやネットで誰でも見ることができるようになり、認知度が上がります。これまでオリンピックに興味がなく、スポーツ観戦をしてこなかった方でもeスポーツを通じてオリンピックへの興味も高まるでしょう。

オリンピックでeスポーツの認知度が上がれば、今後の大会やイベントなども注目されます。プレイヤーやチームのファンも増える事で今後eスポーツは更に広まっていきます。

認知度が上がることでスポンサーも増える

オリンピックに採用されてeスポーツの認知度が上がれば、競技人口が増えてテレビなどで放送されるようになります。そうすると、広告宣伝や社会貢献などのメリットが増えてくるので企業から注目され、スポンサーとしてオファーする企業が増えてきます。

スポンサーが増えることで、eスポーツ業界が大きくなると優勝賞金が増えたり、開催される大会の回数も増えるなどメリットが多いです。優勝賞金が増えれば、本気でプロのプレイヤーになりたいと思う人も増えます。

競技人口が増えることで優秀なプレイヤーも出てくることが期待できます。これまで以上の盛り上がりや面白い試合が増えるのが楽しみです。

誰でも参加できて活躍するチャンスがある

eスポーツがオリンピックに採用されれば出場するチャンスは誰にでもあります。ゲームのルールと操作さえ把握できていれば誰でも始められるのがeスポーツの良いところです。

野球やサッカーのようなスポーツの場合、年齢や性別、体格などで向き不向きがあるので始めてもハードルは高いです。eスポーツはゲームの操作だけで競い合います。現在のオリンピック種目になっているスポーツよりも挑戦できて誰にでも活躍するチャンスはあります。

日本では少子高齢化が進みスポーツの人口が減ってきています。たとえば、野球をしたくても人数が集まらないと試合ができません。eスポーツは競技によりますが、個人でも勝負できる世界なのでチームの人数が集まらないと試合ができないなどは一切ありません。

プロのプレイヤーになるために資格なども必要ありません。大会で優勝したり好成績を残すことができればチャンスは誰にでもあります。好きなゲームがオリンピック種目になり、自分がプロゲームになれば国を背負って世界のプレイヤーと対戦できます。

eスポーツを学ぶならAFRAS

eスポーツは年々人気を増しています。今後4年に一度のオリンピック種目に採用される可能性も十分にあります。

eスポーツの競技種目も紹介しましたが、普段何気なくやっていたゲームが実はeスポーツとして競技種目になっている可能性があります。ゲームに自信があり、本気でeスポーツに挑戦するなら、独自でゲームをしていても厳しいです。

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