フォートナイトやApexで英語力アップ?ゲーム好きな子どもの「英語勉強になる」環境の作り方
ゲームと英語、どちらも気になるけれど…
「うちの子、ゲームばかりして英語の勉強なんて全然…」。そう感じている保護者の方は、多いと思います。
一方で、フォートナイトやApexのようなゲームにふれていると、気づくこともあります。
・メニューや設定画面に、たくさんの英単語が並んでいる
・アイテム名や武器名が、そのまま英語になっている
・海外のプレイヤーとマッチングされ、英語のチャットが飛び交っている
・YouTubeやTwitchの人気実況者の多くは、英語圏の配信者
「もしかして、これって英語の勉強にも使えるのでは?」。一度そう考えると、ゲームをただ叱るだけではもったいないように感じてきませんか。
ただ、「英語勉強になるから、どんどんゲームをやりなさい」と言うのも、少し違う気がする。ゲームを肯定しつつ、ちゃんと学びにもつなげたい。そのラインをどこに引けばよいか、悩む保護者も多いはずです。
そこで大事になるのが、
・「ゲームのどの部分に英語が潜んでいるか」を親子で見つけていくこと
・「遊びの時間」を、そのまま「英語の学びの時間」に少しずつ変えていくこと
です。
ここからは、フォートナイトやApexを例に、ゲーム好きな子の「得意」を活かしながら、自然な形で英語力を伸ばすための考え方と具体的な工夫をお伝えします。
「ゲーム=英語のシャワー」に変える3つのステップ
1. まずは「英語環境」に変えてみる
最初のステップは、とてもシンプルです。ゲームの言語設定を、日本語から英語に変えること。
フォートナイトやApexでは、設定画面から簡単に「言語」を切り替えることができます。
・メニュー
・キャラクター名
・スキルの説明
・武器やアイテム名
これらがすべて英語になります。
もちろん、最初はお子さんも困惑します。「読めない」「分からない」と言うかもしれません。
ここでポイントなのは、「全部理解させようとしないこと」です。
ゲームの場合、
・絵やアイコン
・これまでの経験
・ボタン操作
などから、「なんとなく」意味を推測しながら進めることができます。この「なんとなく分かる状態」が、実は英語学習ではとても大事です。
英語の本や問題集だと、分からないと手が止まってしまいますが、ゲームなら「よく分からないけど、とりあえず押してみる」「前の経験からこれっぽい」といった形で、行動しながら意味をつかもうとします。
・子ども:「このボタン多分スタートだよね」
・保護者:「Startって書いてあるね。スタートの意味なんだよ」
こんな軽いやり取りを繰り返すだけでも、「英語の形」と「意味」が少しずつ結びついていきます。
2. 「よく使う単語」だけをピックアップする
次のステップは、「全部」を理解しようとせず、「よく目にする単語」だけに絞ることです。
例えばフォートナイトやApexなら、次のような単語が頻出します。
・play(プレイする)
・match(マッチ/対戦)
・ready(準備OK)
・cancel(キャンセル)
・damage(ダメージ)
・shield(シールド)
・revive(復活させる)
・heal(回復する)
お子さんが遊んでいる様子を見ながら、「この単語、さっきも出てきたね」「これ、さっきのと意味が似てない?」といった声かけをしてみると、「ゲームの中の単語」が少しずつ印象に残っていきます。
ここでも重要なのは、「テストのために覚えさせない」ことです。あくまで、「このゲームやるなら、この単語知っておくと便利だよ」という感覚で伝えると、子どもも拒否感を持ちにくくなります。
・「damageゼロってことは、当たってないってことだね」
・「reviveって出たときは、味方を起こすってことだよ」
・「ready押したら、試合始まるからね」
このように、ゲーム内のアクションと英語の意味がセットで入っていくと、単語帳で覚えるよりも、はるかに「生きた英語」として身についていきます。
3. 英語の音声や海外配信者にも、少しずつ触れてみる
ゲーム画面の英語に慣れてきたら、次は「耳からの英語」にも、少しずつ触れていくのがおすすめです。
・ゲーム内のボイスチャット
・キャラクターの英語ボイス
・海外配信者の実況動画
などは、まさに「リアルな英語」がそのまま流れています。
いきなり全部を聞き取る必要はありません。最初は、「単語が一つ聞き取れたらラッキー」くらいの気持ちで十分です。
・「Healed you! って言った?今、回復したってことかな」
・「Over there! って言ってたから、そっちの方向ってことかも」
・「Nice shot! は、うまい!って褒めてる感じするね」
こうした小さな「分かった!」の積み重ねが、英語に対する「怖さ」を減らし、「英語って割と身近だな」という感覚につながっていきます。
保護者の方も英語が得意である必要はありません。一緒に「これって、こういう意味かな?」と考える姿勢があるだけで、お子さんは安心して英語に触れられます。
「ゲームだからこそ」気をつけたいポイントと、家庭でできるひと工夫
ここまで読むと、「ゲームって意外と英語の勉強になるんだな」と感じていただけたかもしれません。ただ一方で、保護者としては、やはり次のような不安もあるはずです。
・ゲーム時間が増えすぎないか
・英語のためと言いつつ、結局はただのゲームにならないか
・オンラインでのやり取りやマナーは大丈夫か
ここでは、「ゲームを英語学習に活かす」うえで、家庭で意識しておきたいポイントを整理しておきます。
1. 「英語だから無制限OK」にはしない
「英語の勉強になるなら、いっぱいやらせても…」と考えるのは、少し危険です。ゲームが学びのツールにもなり得るとはいえ、長時間プレイが身体や生活リズムに負荷をかけるのは事実です。
そこでおすすめなのは、
・まず「1日のゲーム時間の上限」を家庭で決める
・その中で、「英語設定でやる」「英語音声をONにする」などの工夫をする
という順番です。
ゲーム時間を増やして英語力アップを狙うのではなく、「同じ時間を使うなら、少しでも学びの要素を混ぜる」という発想です。
・例:1日1時間と決めた中で、最初の20分は英語設定でプレイする
・例:1週間のうち、2日は英語音声の日にしてみる
このくらいの小さなルールから始めると、お子さんも受け入れやすくなります。
2. 「分かった英語」を、ちょっとだけ言葉にしてみる
英語は、「聞くだけ」「見るだけ」より、「自分の口で言う」「自分の手で書く」ことで記憶に残りやすくなります。とはいえ、いきなり英作文をさせる必要はありません。
ゲームを終えたあと、たとえばこんな声かけをしてみます。
・「今日、新しく覚えた英語ってあった?」
・「さっき ‘Nice’ って言ってたけど、どんなときに使ってた?」
・「‘ready’ 押すとき、どんな気分?」
お子さんが一言でも答えたら、それをこちら側が少し言い換えてあげてもいいでしょう。
・子ども:「味方を起こすときに revive って出た」
・親 :「なるほどね、revive は『復活させる』って感じか。ゲームだとよく見るね」
この程度の短いやり取りでも、ゲーム内で見た英語が、頭の中で「単語」から「意味のあることば」に変わっていきます。
もし余裕があれば、小さなノートに「ゲームで出てきた英語メモ」をつくるのもおすすめです。
・damage:ダメージを与える/受ける
・shield:シールド(守るもの)
・heal:回復する
など、簡単な日本語とセットで書いておくだけでも、「自分の言葉として知っている単語」が少しずつ増えていく実感を持てます。
3. オンラインのやり取りは、親子でルールを決めておく
フォートナイトやApexのようなオンラインゲームでは、海外のプレイヤーとマッチングすることもあります。
そのぶん、リアルな英語に触れられる一方で、
・乱暴な言葉
・暴言やスラング
・不適切なやり取り
などに出会う可能性もあります。
ここを放置したまま「英語勉強になるから」と背中を押してしまうと、かえって良くない言葉遣いだけを覚えてしまうリスクもあります。
そこで家庭では、
・ボイスチャットを使うかどうか
・フレンド登録は誰までOKか
・不快な発言をされたときにどうするか
といったルールを、事前に親子で話し合っておくと安心です。
・「聞いていてイヤな言葉があったら、すぐミュートにしていいよ」
・「怖いことを言う人がいたら、スクリーンショットか写真を撮って教えてね」
といった「守り方」もセットで伝えておくと、英語に触れることが、お子さんにとっても安全な経験になっていきます。
ゲーム時間を、「英語が近づく時間」に変えていく
フォートナイトやApexは、言葉だけ聞くと「ただのバトロワゲーム」「シューティングゲーム」です。
けれど、その画面の中には、
・設定画面のメニュー
・武器やアイテムの名前
・スキルの説明
・チャットやボイスで飛び交う言葉
など、たくさんの英語が当たり前に存在しています。
今の子どもたちは、「教科書で最初に英語に出会う世代」ではなく、「ゲームや動画で自然と英語に触れている世代」です。
だからこそ、保護者ができることは、
・ゲームをただ禁止するでも、全面的に肯定するでもなく
・「どうすれば、今やっていることに学びの要素を足せるか」
・「どうすれば、子どもが英語を“自分ごと”として感じられるか」
を一緒に考えていくことなのかもしれません。
フォートナイトやApexを「英語勉強になる」環境に変えることは、決して難しいことではありません。
・言語設定を英語にしてみる
・よく出てくる単語だけ、親子で楽しみながら拾ってみる
・ときどき、「今日覚えた英語」を話題にしてみる
そんな小さな一歩から、お子さんの中で「英語=テストのための科目」ではなく、「自分の好きな世界を広げてくれることば」としてイメージが変わっていくはずです。
ゲーム好きであることは、決してマイナスではありません。それは、「英語に触れる時間を、自然にたくさん持てる」という、ある意味とても恵まれた環境です。
あとは、その環境をどう使うか。その舵取りを、保護者の方と一緒に考えていくことができれば、フォートナイトやApexは、きっと「ただのゲーム」以上の役割を、お子さんの成長の中で果たしてくれるはずです。
