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コラム

eスポーツが気持ち悪いと言われるのは何故?遊んでいるだけじゃないeスポーツの魅力

eスポーツ全般

eスポーツは「スポーツ」という名前がついているものの、画面の前に座って体を動かすことなくプレーする特殊な競技です。そのため「地味」「暗い」「気持ち悪い」などのイメージを持つ人がいます。

しかし、批判をする人の大半は、eスポーツがどのような競技なのか知らずにマイナスイメージを持っているのも事実です。

この記事では、なぜeスポーツが気持ち悪いといったマイナスイメージを持たれているのかを中心に、eスポーツの魅力や特殊性を詳しく紹介します。

eスポーツの「気持ち悪い」というイメージ

若年層を中心に盛り上がりをみせるeスポーツですが、肯定的なイメージばかりではありません。なかには「オタクっぽい」「遊びをスポーツなんて言い替えているだけ」「気持ち悪い」などの、否定的なイメージも少なくありません。

新しいものに対する否定的な感情は珍しいものではありません。今や若者から年配の方まで当たり前に持っているスマートフォンも、日本で販売された当初は「誰がそんなものを持つのか?」「何だか変」「流行らない」などと散々言われたものです。

eスポーツについても気持ち悪いなどの否定的なイメージは、広がりを見せるからこそ名前が一人歩きをしているせいで起こる弊害と言ってもよいでしょう。

否定的なイメージを持たれる位に、知名度が上がりつつあるとも言えます。

eスポーツが気持ち悪いと言われる理由

eスポーツについて否定的なイメージをもつ人の多くは、eスポーツの表面的なイメージを語っていることがあります。深く知らないからこそマイナスイメージを膨らませてしまっているとも言えるでしょう。

続いては、eスポーツが気持ち悪いと言われる理由について考えていきます。

歴史が浅いから

eスポーツは2000年に韓国で生まれた造語と言われています。デジタルゲームが発明されて以来、大会などは行われていたため実際は1970年代からeスポーツに近い形でゲームスキルを競う競技として行われていました。

しかし、サッカーは1860年代、バスケットボールは1890年代、野球に関しては12世紀頃に起源となるスポーツがあったと言われています。eスポーツは一般的なスポーツに比べて圧倒的に歴史が浅いため、深く知られておらず誤ったイメージを抱いている人が多いと言えるでしょう。

ゲームに陰気なイメージがあるから

日本で本格的にゲームが流通し始めたのは1980年代です。主に、男の子の玩具として扱われ、人気を博しました。しかし、画面の前に座り込んで黙々と行うゲームは、どこか不健康なイメージがあり子ども達が夢中になればなる程、「ゲームばかりすると引きこもりになる」「ゲームをしていると学力が下がる」など、根拠のない理由でゲームを辞めさせようとする大人も増えていきました。

このような物言いがゲームをしない層にも広がり「ゲームをしている人は暗い」「引きこもり」などの悪いイメージを作り上げた可能性も否定できません。

eスポーツをスポーツと認めていないから

「eスポーツは遊び」など、ゲームに対するイメージのせいでスポーツとして認めないという意見を持っている人も多くいます。「ただゲームをしているだけなのにスポーツを名乗るのはおかしい」という意見から、eスポーツに否定的な人もいます。

ルールが複雑で理解できないから

eスポーツはタイトルごとに競技条件や勝利条件などが異なります。そのため、他のスポーツに比べるとルールが分かりにくいとい言われることが少なくありません。

ルールが複雑で理解できないからこそ、「何をしているのか分からないから気持ち悪い」と無知からの否定的なイメージをもつ人もいるでしょう。

eスポーツプレイヤーに対するルッキズム批判があるから

スポーツ選手の中には、鍛えられた肉体や容姿から人気が高く、アイドルや俳優のような扱いを受けている人も少なくありません。一方、eスポーツプレイヤーは実際に肉体を使って競う訳ではないため、他のスポーツ選手のような鍛えられたイメージを持たれることは滅多にありません。

そんな、eスポーツプレイヤーに対するルッキズム批判から、「eスポーツはダサい」「eスポーツプレイヤーは気持ち悪い」などの誹謗中傷をされるケースも多く聞かれます。

eスポーツの魅力

eスポーツが気持ち悪いと言われる理由について紹介しましたが、その多くはeスポーツに対する無知からの批判や一方的なマイナスイメージであることがお分かりいただけたでしょう。

反対に、eスポーツの魅力や凄さを知っている人には全く理解できない意見であるとも言えます。

eスポーツの気持ち悪いというイメージを払拭するためには、その魅力や競技性を正しく知って貰うことが大切です。続いては、eスポーツの魅力についてみていきましょう。

高度な戦略が求められる

eスポーツは遊びの範疇を超えた高度な戦略が繰り広げられる競技です。ゲームのルールのなかで、いかに相手を出し抜いて勝利条件を満たすのかを競うスポーツであるとも言えます。

そのためには、フィールドのマップについて熟知していることはもちろん、武器やアイテムの性能、キャラクターのステータスなど、全ての情報を網羅した上で戦略を立てる必要があります。チーム戦なら、自分だけでなくチームメイトの情報についても把握する必要も出て来るでしょう。

何千、何万という行動パターンのなかから、状況に応じて最善の手を繰り出す知的戦略性は他のスポーツには見られないeスポーツの醍醐味とも言える魅力です。

人間離れしたスキル

eスポーツでは戦略はもちろん、単純なスキルの高さも勝敗を分ける重要な要素です。高いスキルを得るために、eスポーツプレイヤーは多くの時間を練習に費やし、その体に技術を刻み込んでいきます。

スキルを高めるために何度も繰り返し練習する様子は、他のスポーツと同じです。eスポーツがスポーツとして扱われるようになった背景には、スキルに対する自己研鑽が求められるからとも言えます。

ジェンダーレスに競える

eスポーツは肉体的・精神的な性差に影響を受けることなく競うことができます。男性も女性も同じ舞台で競うことができる数少ないジェンダーレススポーツとも言えるでしょう。

性差だけでなく、年齢差、国籍差、障害の有無などにも影響を受け難いため、どんな人でも同じ条件で競い合える一面にも注目されています。

世界大会では超高額報酬が提示される

eスポーツは世界中で大会が開催されています。中には、優勝賞金が数千万円に上る大会もあり、プロのeスポーツプレイヤーは高額報酬を獲得しています。

2024年に開催されたeスポーツワールドカップの賞金総額は約96億円です。世界で活躍するeスポーツプレイヤーになれば、莫大な賞金をかけた大会に出場できる点も大きなモチベーションになっていると言えます。

教育的に良い影響が注目されている

eスポーツをはじめとしたゲームには、学習やコミュニケーション能力の向上といった教育的効果が期待されています。学校の授業でもゲームを用いた取り組みが行われたり、学校のクラブ活動としてeスポーツに取り組んだりするケースも増えてきました。

「ゲームをしていると学力が下がる」などの根拠のないイメージを覆し、教育業界でもゲームやeスポーツの存在は注目されています。

eスポーツによる社会貢献

スポーツ種目の多くは、社会的に貢献しているからこそ認められている一面があります。障害者スポーツへの貢献や、地域住民への貢献、プロアスリートとして社会通念をメディアなどで発言することで影響力を与えるなど、社会貢献の方法も多種多様です。

eスポーツにおいても、ジェンダーレスな競技として男女差別をなくす事を訴えたり、年齢差を問題としないエイジレスな種目として、世代間の壁を超えた交流を促したりする社会的立場を表明しています。

オンラインで自宅からでも競技ができるため、病気の人でも障害のある人でもeスポーツを楽しむことができます。eスポーツの可能性は未知数であり、今後もさまざまな形で社会に関わっていくことが期待されています。

eスポーツの悪いイメージを覆すには?

eスポーツに関する悪いイメージの多くは、無理解によるものと言えます。eスポーツについて、もっと多くの人に知ってもらうことで競技性や魅力を理解してもらえることでしょう。

これまでスポーツとして認められなかったスケートボードやブレイキンがオリンピック競技として認められたように、徐々に認知が広まることで無理解も解消されていくことが期待されます。

その他、eスポーツプレイヤーによるイメージ戦略も重要と言えるでしょう。どれほど素晴らしいスポーツでも、1人のプレイヤーによってイメージが崩れてしまうことは珍しくありません。

世界で活躍するeスポーツプレイヤーの多くは、自己研鑽や健康管理に多大な労力を費やしています。そうした一面をアピールすることで、eスポーツが健康的なスポーツであることを示すこともできるでしょう。

まとめ

比較的新しく誕生したスポーツとしてeスポーツは、まだ広く理解されている訳ではありません。そのため、誤ったイメージを持っている人も少なくないでしょう。

eスポーツは、他のスポーツに引けを取らない魅力的な競技です。少しでも触れてみれば「こんなに難しい事をプロeスポーツプレイヤーはやっているんだ」と驚くことでしょう。

今後もeスポーツを盛り上げていくためには、業界をあげてeスポーツについて知って貰うことが大切です。

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