大学生や専門学生として過ごしながら将来どんな職業に就こうか迷っている人のなかには、在学中に職業体験をしてみて希望する職種が自分に合っているのか確かめておきたいと考える人もいるのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、インターンシップ制度です。
この記事では、インターン制度について詳しく解説します。eスポーツ業界にインターン制度はあるのか、インターンに必要なスキルや資格、インターンの受け入れをしている企業の探し方なども詳しく紹介します。今後eスポーツ業界で働きたいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
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インターン制度とは
インターンとは、正式名称をインターンシップと呼び、学生向けの職業体験のことを言います。
学校を卒業して会社に入社したものの、自分のやりたい仕事ではなかった、企業風土が合わなかった、などのミスマッチにより早期退職してしまうケースは珍しくありません。
学生側、そして企業側のミスマッチを防ぐために、インターンシップでは在学中に数週間から数カ月間、学生が企業で働き業務体験をします。企業側も学生の仕事に対する取り組み方や周囲の従業員との親和性、協調性などを見極めることができる双方にとってメリットの多い就職活動および採用活動の一種です。
インターンの種類
インターンには、主に以下の4種類があります。
- 1日インターン
- 短期インターン
- 長期インターン
- プロジェクト型インターン
1日インターン
1日インターンは、その名の通り1日限定のインターン制度です。企業風土や業務内容の説明会と共に行われることが多く、1日インターンで多くの企業を見学したなかから短期インターンや長期インターン先を選ぶ学生も少なくありません。
短期インターン
短期インターンの場合、2週間や1ヶ月などの短い期間で業務を体験します。企業風土や従業員同士の関係性などを確認したい場合におすすめです。
長期インターン
長期インターンでは6カ月や12カ月などの長い期間で業務を体験します。ある程度入社したい企業が決まっている場合や、勤務地、業務内容、給与などの条件面を重視して就職先を探している学生が多く参加しています。長期インターンに参加した場合、インターン中に業務を覚えやすいため、企業側として入社時に再教育の手間が省けることから採用に繋がる可能性が比較的高い傾向にあります。
プロジェクト型インターン
プロジェクト型インターンでは、企業が行うプロジェクトに参加させてもらい、プロジェクトが完了するまでインターンが続きます。プロジェクト型インターンは参加に条件があったり、他のインターンに比べると時間の融通が利きにくかったりするケースが多いです。一方、プロジェクトが成功すれば高い評価を受けられるため採用の可能性は大きく高まり、他社で就職を希望する際にもインターン中の実績として記載できるケースもあります。
インターンとアルバイトの違い
インターンの場合、多くのケースで給与体系に時給制が採用されます。しかし、時給制では「アルバイトと変わらないのでは?」と思う人もいえるでしょう。
インターンとアルバイトの違いには以下の2つが挙げられます。
- 時間の都合をつけてもらいやすい
- 社員向けの業務を任せられる
インターンは企業にとって採用活動の一種であるため、学業をある程度優先できるよう勤務時間などの融通を付けてもらいやすいのが特徴です。インターンに参加したものの、授業に参加できず単位を落として学校を卒業できなければ意味がないからです。
また、インターンは採用後のミスマッチを防ぐ目的で行われる事も多いため、誰でもできるアルバイト向けの業務ではなく、責任を伴う社員向けの業務を任されるケースが多いでしょう。
eスポーツ業界にインターン制度はある?
インターン先の企業を探している学生のなかには、eスポーツ業界を希望している人もいるでしょう。eスポーツ業界も、近年積極的にインターンを受け入れる企業が増えてきました。
eスポーツ業界はゲームを扱うことから「ずっとゲームができる」「楽そう」いった安易なイメージだけで希望する人が後を絶ちません。そのため、入社後のミスマッチも多く早期離職してしまう新卒が多い傾向にあります。
これらの問題を改善するためインターンを受け入れる企業が増えてきました。
eスポーツ業界のインターンの特徴
続いては、eスポーツ業界のインターンの特徴を紹介します。
比較的長期間での募集が多い
eスポーツ業界では、長期インターンやプロジェクト型インターンの募集が比較的多い傾向にあります。これは、eスポーツ業界の業務内容が多岐に渉るため短期インターンシップでは理解を深めにくいことも影響しているでしょう。
最低ラインとして6カ月以上の継続や12カ月以上の継続を条件に提示している企業が非常に多く、学生のうちから優秀な生徒をインターンとして受け入れ、入社後即戦力となるよう育成する狙いもあるようです。
基本的なPCスキルを求められることが多い
eスポーツ業界では、必要条件として基本的なパソコンスキルを挙げている企業が非常に多いです。
eスポーツ業界に限らずどのような職種でも、最低限のスキルとしてwordやExcel、PowerPointなどの操作ができることを求められる傾向にあります。eスポーツ業界でも同じく、データの管理や情報の共有などをパソコンで行うために最低限のスキルとしてこれらのソフトの操作方法を理解している必要があるでしょう。
必須資格のないケースが多い
eスポーツ業界には、必須資格は条件として提示していないインターン募集が多く見られます。
eスポーツチームの運営やeスポーツイベントの開催等、事業内容は多岐に渉りますが、そのなかで資格を必要とするものはそう多くないからです。
eスポーツ業界のインターンで得られるもの
インターンに参加する事は、学生側、企業側双方にとってメリットがあります。なかでも、eスポーツ業界のインターン参加者が「体験してみて良かった」と思えた事柄にはこんな内容がありました。
eスポーツ業界で自分が何をしたいのか分かった
eスポーツは新興スポーツで、他のスポーツに比べれば歴史も浅いです。さらに、日本はeスポーツの発展において世界に10年以上遅れをとってきました。市場規模は成長傾向にあり、今後大きく期待が寄せられるものの、業界の風土や業務内容までの理解はそれほど広がっていません。
そのため「eスポーツ業界で働きたい」「eスポーツに関わる仕事をしたい」と思っている人のなかには、実際にeスポーツ業界で何をしたいのか明確なビジョンを持たない人が多くいます。
インターンとして働いてみることで「自分はこんな仕事がしたかった」と思える人もいれば「自分がイメージしていた仕事と違った」という人もいるでしょう。
eスポーツチームのマネジメントをしたい、eスポーツイベントの企画や運営をしたい、eスポーツ雑誌の編集やネットコンテンツの作成など広報に携わる仕事をしたい、eスポーツを一般の人や子どもなどに教える仕事をしたい、など多岐に渉る「eスポーツの仕事」のなかで本当に自分がやりたい事を見つけることができたという声が多く聞かれます。
eスポーツ業界の風土を感じられた
eスポーツ業界は、他の業種に比べると発展途上でさまざまな整備を必要とする点も多くあります。さらに、eスポーツ市場の成長傾向をみて新規参入してくる企業も多く、ベンチャー企業やスタートアップ企業も非常に多いのが特徴です。
就業年齢も20~30歳と比較的若い人材が多く、活気に満ちているでしょう。ゲームが趣味でeスポーツに携わりたいという人が多いため、趣味のあう仲間と仕事をしていく環境はチームとしての連帯感ややりがいを感じられるという人も多いです。
一方で、労働環境としては若さや勢いに任せて無理をしてしまうケースも非常に多く、体を壊してしまう人も少なくありません。特に趣味から派生している分、仕事が嫌になってきてしまうと趣味によって気分転換することもできず、精神的な負担を抱えてしまう人もいるでしょう。
eスポーツ業界でも徐々に整備が進められていますが、ある日突然誰もが働きやすい業界になる訳ではありません。
自分が就職を希望する業界が労働に対してどのような考え方を持ち、どのような働き方を主流としているのかをインターンを通して理解できたと感じる学生も多いそうです。
eスポーツ業界のインターン募集の探し方
eスポーツ業界でインターンを希望する場合、一般的な求人サイトやインターン募集専用サイトなどをチェックしてみるとよいでしょう。特に、イベント運営会社などは一般的な求人サイトなどにもインターン求人を出しているケースが多く、比較的見つけやすい傾向にあります。
一方、プロeスポーツチームの直接運営に関わるインターンを探している人は、チームや運営会社のホームページをチェックしたり、SNSをチェックしたりするのがおすすめです。特にSNSなどで、インターン募集をしているプロeスポーツチームも多いので、「このeスポーツプロチームの運営に携わりたい」と考えている人は定期的なチェックをしてみるのがよいでしょう。
また、業種に関わらず「この企業に必ず入社したい。そのためにインターンをしたい」と考えている場合は、求人の有無に関わらず直接企業に問い合わせをしてみるのもおすすめです。企業にとっては翌年以降採用活動が簡易になるためメリットも大きく、本来インターンを募集する予定はなかったが、問い合わせがあったから受け入れたというケースも多く聞かれます。
インターンでeスポーツ業界を体験してみよう
eスポーツ業界は、子どもにとってゲームを仕事にできる夢のような仕事です。幼い頃にゲームが大好きで、eスポーツの存在を知り、大好きなゲームに携わる仕事をして生きていきたいと志した学生も多いでしょう。
一方で、仕事として収益を発生させ、会社を成長させていくためには、楽しい仕事ばかりしてはいられません。幼い頃に考えていた「eスポーツに関わる仕事」は自分の想像していたものとは全く違うものだったというケースも少なくありません。
インターンは学生のうちに、理想と現実にミスマッチがないか確認できる有益な就職活動のひとつです。ぜひeスポーツ業界で働きたいという人やeスポーツ業界で働こうか迷っているという人は、インターンを活用して業界を体験してみてください。
AFRAS(アフラス)は、小学生から社会人まで幅広い年代の方が通うゲーミングスクールです。eスポーツに興味を持ったばかりの人やeスポーツの競技レベルを上げたいと考える人を応援し、eスポーツの魅力や楽しさをより感じて貰うサービスを提供しています。
eスポーツ業界に近年増えつつあるゲーミングスクールの運営業に興味がある方は、ぜひAFRASのインターンに参加してみてはいかがでしょうか。