他人と関わりを持つ際に必要不可欠とされるコミュニケーション能力。しかし、コミュニケーションは非常に複雑で、時に上手くいかず人間関係が悪くなってしまうこともあるでしょう。
他人とスムーズに意思疎通ができ、時には親しくなれるようコミュニケーション能力を身に付けたいと考える人は数多くいます。
今回は、コミュニケーション能力を高めるにはどのような方法があるのかを分かりやすく解説します。合わせて、コミュニケーションを成立させる要素や円滑なコミュニケーションのためのスキルなども紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
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コミュニケーション能力を高めたい

コミュニケーションとは、言語や表情、ジェスチャーなどを通じてそれぞれの意見や気持ちを伝えることです。コミュニケーション能力とは、コミュニケーションの際に用いるさまざまなスキルのことを指します。
人は生まれた時からコミュニケーションをとりながら生きています。家族や友人、知人、たまたま出会った他人など、これまでに数多くのコミュニケーションを交わしてきたことでしょう。
幼い頃は、親や兄弟など自分に対して肯定的な相手とのコミュニケーションをとって、コミュニケーション能力を育んでいきます。しかし、年齢を重ねるにつれてさまざまな集団に所属するようになり、自分に対して無関心であったり否定的であったりする相手とのコミュニケーションが必要なシーンもでてきます。社会に出れば、会社の責任を背負ってコミュニケーションをとらなければいけないこともあるでしょう。
そんな時、多くの人は「コミュニケーション能力を高めたい」と考えます。しかし、実際にコミュニケーション能力として挙げられるスキルを明確に理解している人は少ないです。
コミュニケーション能力を高めたいと考えるのであれば、まずはコミュニケーションにはどのようなスキルを使用していて、自分に足りないのはどのような能力なのかを把握する所から始めましょう。
コミュニケーションに必要な4つのスキル

コミュニケーションを行う際に用いられる代表的なスキルに、以下の4つのものがあります。
1.傾聴スキル
傾聴とは、相手が伝えたい事を肯定的に受け入れながら話を聞くことです。必ず共感しなければいけない訳ではありません。しかし、まずは肯定的に受け入れ、相手の意見に対して共感的な態度で話を聞くことを言います。
コミュニケーション能力の高い人は、必ずといって良いほど傾聴スキルが高い傾向にあります。また、傾聴スキルの高い人と会話をしていると、自分のことを理解してくれようとしていると感じるため、話す相手も心地よく会話ができるのが特徴です。
2.言語化スキル
言語化とは、頭のなかで考えていることを相手に分かりやすいように言葉に変換することです。
言語化スキルは複合的な能力であり、論理的思考(ロジカルシンキング)や語彙力、比喩力なども求められます。
- 論理的思考…物事を順序立てて論理的に考える力
- 語彙力…知っている言葉を的確に使いこなす力
- 比喩力…伝えたい内容を他の者にたとえて分かりやすくする力
3.表現スキル
コミュニケーションの大半はジェスチャー、表情、声の調子、声の大きさ、話すスピード、間の取り方などが占めています。伝えたい内容に対して適当な表現を加えることで、コミュニケーションはより円滑になるでしょう。
4.感知スキル
感知スキルは現代的にいえば「空気を読む力」と言い替えることができます。相手の言葉以外にも、表現などから伝えたい内容や感情を察する能力指します。
コミュニケーション能力に含まれるその他のスキル

代表的な4つのスキル以外には、以下のようなスキルがコミュニケーション能力に含まれます。
- 対人スキル…人に合わせてコミュニケーションの方法を変える能力。感知力とも似ている
- 調整力…自分の意見と相手の意見をすり合わせ、衝突がおきないよう合意の道筋を作り誘導する能力
- 教養…さまざまな分野における広い知識。知的素養
コミュニケーション能力の高い人に見られる特徴

続いては、コミュニケーション能力が高い人に見られる特徴について解説します。コミュニケーション能力が高い人の特徴のなかには、さまざまなスキルを用いたが故に見られるものが多くあります。
感情のコントロールが得意
コミュニケーション能力が高い人は、表現力の重要さを自然と理解しています。また、コミュニケーションの際に自分自身の感情が時には円滑なやり取りを阻害してしまう可能性があることを理解していることが多いです。
そのため、相手から不快なコミュニケーションをとられたとしても、不快感を露わにせず合理的な着地点へと話を誘導したり、内心喜びたくても相手が悲しんでいることを察して共感するように悲しみの表現をとったりすることができます。
誰とでも親しくなれる
コミュニケーション能力が高い人は、相手の求めるコミュニケーションを察知するスキルが高い傾向にあります。そのため、年下や年上、初対面の人などでも、短時間で親しくなれる人が多いです。
頭の回転が速い
コミュニケーション能力が高い人のなかでも、言語化スキルに長けている人は特に頭の回転が速い傾向にあります。頭のなかで論理的思考を組み立て、相手に伝わりやすく表現して伝える能力を活かし、緊急時などでも最短で最善の施策を考えることができます。
細やかな気配りができる
コミュニケーション能力が高い人は傾聴スキルや感知スキルが高いため、相手の言葉や表現から求めることを察し、細やかに気配りできる人が多い傾向にあります。
適切な距離感で人付き合いができる
コミュニケーション能力が高い人は、相手によってコミュニケーションの方法を変える対人スキルを持っていることが多いです。そのため、過度に依存したり、距離を置き過ぎたりすることなく、お互いが心地よく感じられる距離感で人間関係を構築することに長けている人が少なくありません。
コミュニケーション能力が低い人に見られる特徴

コミュニケーション能力が高い人の特徴には、代表的な4つのスキルが関係していることが分かりました。一方、コミュニケーションスキルが低い人に見られる特徴には以下のものがあります。
- 話が的を射ず理解を得られない
- 相手の言葉を遮ってしまう
- 自分ばかり話してしまう
- 相手の気持ちを理解することが苦手
- 言葉で明確に伝えられないと理解できない
主に、傾聴スキルや感知スキルが低いことで見られる特徴も多くあります。なかでも、「相手の言葉を遮ってしまう」「言葉で明確に伝えられないと理解できない」という特徴が当てはまるでしょう。
傾聴スキルが低いため、相手の話を受け入れながら聞くことができず、言葉を遮ってしまうのはコミュニケーション能力が低い人に多くみられる特徴です。相手の言葉を遮ることは、相手の意見を受け入れず尊重しないこととして捉えられかねません。
相手も否定的な気持ちになってしまい、円滑にコミュニケーションは難しくなってしまうでしょう。
また、相手の表情や声の調子などから感情を読み取れない感知スキルの低い人は、言葉として伝えられない情報を感知できずコミュニケーションが取りにくくなります。
【今から実践できる】コミュニケーション能力を高める方法

コミュニケーション能力を高めたいと考える人は、日々のコミュニケーションを見直し、積極的に傾聴スキル、言語化スキル、表現スキル、感知スキルを使うことが大切です。
日々の習慣のなかに以下の内容を取り入れ、毎日スキルを使用することでコミュニケーション能力を向上させていきましょう。
相手の話を遮らず最後まで聞いてから話す
傾聴スキルを養うために、まず相手の話を共感的な気持ちで聞き入れることが重要です。自分自身に傾聴スキルが足りていないと思う人は、まず相手の話を遮らないことや話を最後まで聞いてから自分が発言することを心掛けましょう。
相手の表情や声色・話すテンポなどを観察する
感知スキルを養うために、顔を上げて相手の様子を観察しながら会話することを心掛けるのもよいでしょう。コミュニケーション能力が低い人は、会話をしていても目が合わないことが多いです。コミュニケーションは、耳だけじゃなく目からも情報を集める必要があります。
相手の表情、声のトーン、話すスピード、間の取り方などを観察し、相手がどのような気持ちで会話をしているのか想像する習慣をつけてください。
ゆっくりと具体的に話す
言語化スキルを養うために、日頃から考えをまとめて具体的に話すことを心掛けましょう。コミュニケーション能力が低い人のなかには、会話間の沈黙を過度に恐れてしまう人がいます。沈黙をなくすために考えがまとまっていないにも関わらず会話を再開してしまうことで、言語化スキルがなかなか向上しません。
沈黙が生まれてしまってもよいので、ゆっくりと脳内で伝えたい内容を順序立てて言葉にし、なるべく具体的に会話することを心掛けてみてください。
コミュニケーション能力を高める具体的な会話スキル

コミュニケーション能力を高めるには、理論に基づいて考えられたコミュニケーションスキルを使用するのもおすすめです。
エレベータートーク
エレベータートークとは、アメリカ・シリコンバレーで生まれたコミュニケーション文化から考えられたスキルです。
その名のとおり、エレベーターに乗り合わせた時間内で、自分の伝えたいことを相手に伝える会話スキルをエレベータートーク、もしくはエレベーターピッチと言います。
エレベータートークに設定される時間は数十秒~1分間程度です。これほど短い時間内に自分の伝えたいことを全て伝えるのは実際、難しいでしょう。そのなかで、相手にもっと話を聞かせたいと思わせることこそがエレベータートークの目的です。
結論や相手にとってのメリットを先に伝えることで、「その話を聞かせて欲しい」と相手自信が聞き手として寛容的な態度になります。相手に受け入れる体勢ができれば、リラックスして会話しやすくなるでしょう。
ミラーリング
ミラーリングは心理学において作られたテクニックです。相手と言葉使いや声のトーン、話すテンションなどを合わせることで、親近感や安心感を与え、会話しやすい状況を作り出します。
初対面の人やタイプの合わない人と接する時などにミラーリングを実践すると、コミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
バックトラッキング
バックトラッキングとは、相手の言葉と同じ言葉を繰り変えることで共感していることを示すコミュニケーションスキルです。
「〇〇です」「わかりました。〇〇なんですね。」のように、相手の言葉を受け取り、そのまま同じ言葉で返すことで、理解していること、共感していることを伝えることができます。
理解や共感を示すことで、相手は親近感を得やすく、コミュニケーションをとりやすくなるでしょう。
コミュニケーション能力を高めるにはeスポーツがおすすめ

eスポーツはコンピューターゲームで勝敗を競う新興スポーツです。コンピューターゲームを扱うという背景から、スポーツとして認めてもらうまでさまざまな議論が沸きあがりましたが、近年急速にスポーツとして認める動きが進んでいます。
eスポーツには、さまざまな学習効果があることで教育機関などからも注目されており、近年は企業研修などにも用いられるようになってきました。
なかでも、eスポーツによるコミュニケーション能力の向上効果は大きな注目を集めています。最後に、eスポーツによってコミュニケーション能力の向上効果が期待できる理由を解説します。
言語化能力を鍛えられるから
eスポーツのなかには、タイトルによってチームスポーツとなるものがあります。チームで対戦するタイプのeスポーツタイトルでは、チームメイトとコミュニケーションをとりながらプレイします。
eスポーツでは、一瞬で戦況が変化するなかで、チームメイトに簡潔かつ確実に要求を伝える必要があります。脳内で要求を明確に言語化し伝える必要があるため、自然と言語化能力を養う効果が期待できるでしょう。
傾聴力や感知力が身につくから
eスポーツでは、相手の言葉をしっかりと聞き、言葉として形成されていない要求まで感知する能力が求められます。素早い意思疎通が求められるeスポーツのなかで、いつでも100%要求を言語化できる訳ではありません。そこで、状況や相手の言葉、声の調子、スピードなどから、求められている要求を推測する能力も重要です。
eスポーツを通して、傾聴力や感知力が自然と向上する効果が期待できます。
さまざまな表現を学べるから
eスポーツは世界的に親しまれているスポーツです。インターネットを介して外国人と共にプレイすることもできます。
世界各国のさまざまなプレイヤーとプレイすることで、さまざまな表現を知ることができます。また、同じ国内プレイヤーでも、同じ感情を違う言葉で表現するなど、語彙力の向上効果が期待できるでしょう。
eスポーツでコミュニケーション能力を底上げしよう
コミュニケーション能力は、大きな4つのスキルによって形成されています。このような複雑な能力を、急に手に入れることは難しいでしょう。
だからこそ、1つ1つのスキルに分解し、1つずつ確実に習得していくことが大切です。
AFRAS(アフラス)は、eスポーツを専門的に学べるゲーミングスクールです。プロeスポーツプレイヤーである講師のマンツーマン指導によって質の高い授業が受けられます。普段の生活のなかで、プロeスポーツプレイヤーのコミュニケーションスキルを間近に見られる機会はそう多くありません。プロはどのようにコミュニケーションをとっているのか実践的に学ぶことで、自分自身の能力の底上げにも繋がるでしょう。
もちろん、コミュニケーション能力を上げるためにeスポーツをしたいという人も大歓迎です。
eスポーツプレイヤーとしてスキルアップしたい方やコミュニケーション能力を向上させたい方は、ぜひAFRASをご検討ください。