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コラム

eスポーツで卒論は書ける?卒論テーマの例や具体的な卒業論文の書き方を徹底解説

その他

大学生活の集大成として作成する卒業論文。通っている学科によってさまざまなテーマを持って取り組む学生生活最後の宿題とも言えるでしょう。そんな卒論のテーマにeスポーツを選びたいと考えていませんか?

この記事では、eスポーツをテーマに卒論を書くポイントを詳しく解説します。eスポーツで卒論を書きたい、eスポーツに関連するテーマの例を知りたいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

eスポーツを卒論のテーマにする際に事前に理解しておくべき2つのポイント

eスポーツは2000年頃に名称が周知されはじめた、新興スポーツと言えます。そのため、言葉を知っていても実際には詳しく知らない、もしくは勘違いをしているという人も少なくありません。

eスポーツを卒論のテーマにすることを検討している人は、最初にeスポーツについて以下の内容を再度確認しておきましょう。

eスポーツの定義

一般社団法人日本eスポーツ連合では、eスポーツの定義を以下としています。

eスポーツとは、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般のことで、コンピューターゲームやビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称

引用元:日本eスポーツ連盟

コンピューターゲームが誕生、普及し始めた1970年代から、「ゲームの大会」は開催されており、これがeスポーツのルーツになっていると言えるでしょう。2000年頃に韓国で「eスポーツ(electronic sports)」という名称が誕生し、世界各国でeスポーツ協会が設立、世界大会が開催されるようになり今日にいたります。

コンピューターゲームにはさまざまなジャンルがあり、どこからどこまでがeスポーツに分類されるのかと言えば、非常に困難な問題です。現在はFPS、TPS、MOBA、DCG、スポーツゲーム、パズルゲーム、格闘ゲームなどが、主にeスポーツジャンルとして採用される傾向にあります。

あくまで、競技性が求められ「明確な勝敗がつくゲーム」がeスポーツ種目タイトルとして採用されることが多いです。

eスポーツの多様性

eスポーツの定義と共に、理解しておきたいのがeスポーツの多様性です。eスポーツは非常に多様性の高いスポーツであり、ジャンルによっては全く異なる要素に競技性を求めるシーンもあります。

また、定めるテーマによってもカバーする範囲が異なるため、闇雲にeスポーツをテーマに定めてしまうと卒論を作成している間に「何を研究すべきなのか分からなくなってしまう」という問題が起こる可能性が高いでしょう。

eスポーツをテーマに卒論を作成するのであれば、その多様性を理解し、題材とするテーマの方向性と共にeスポーツとしてかかげるジャンルへの理解、若年層だけでなく幅広い年代、性別、人種がプレイしてることなどを把握しておくことが大切です。

eスポーツ卒論の重要点はテーマ選定

eスポーツで卒論を書く際に最も重要なのはテーマ選定と言えます。eスポーツは経済、教育、歴史、コンピューターテクノロジーなど、さまざまな分野と密接に関わり合っているため、テーマの選定によっては研究の方向性が大きく変わる可能性もあります。

卒論は自分自身が在籍している学科に関するテーマを選択するのがセオリーですが、そのなかでもどういった分野についての研究をするのかじっくりと検討しましょう。

eスポーツ卒論のテーマ例

以下では、eスポーツを題材に卒論を書く際におすすめのテーマの例を紹介します。卒論のテーマを決める参考にしてみてください。

【コンピューターサイエンス・人間学】eスポーツの急速な発展について

eスポーツは過去に類を見ないスピードで発展を遂げたスポーツです。国や人種、性別、年齢を超え、短期間でこれほどまで競技人口を増やしたスポーツは他にないでしょう。

eスポーツの爆発的な普及に大きな影響を与えているのがコンピューター科学の進化です。eスポーツの発展はオンライン環境の普及や発展に比例しており、この数十年間でどれほどまでに科学秘術が発展していったのかを紐解きつつ、比例して普及するeスポーツについて研究するのもよいでしょう。

また、eスポーツの普及には人間学についても通じる部分があります。eスポーツがこれほどまでに多くの人の関心を得た理由や、新たなファン層を引き込むゲーム会社の経営戦略などから、流行の創出やファンの拡大、新たなファンを取り込むための施策について研究することで、人間の行動学や心理学などのテーマも捉えることができるでしょう。

【スポーツ学】eスポーツの定義について

eスポーツは、2022年のアジア競技会や2024年にワールドカップが開催されるなど、スポーツとしての地位を確立しつつあります。2027年にはオリンピックEsports Gamesが創設されることも決定しており、世界規模のスポーツ競技大会でも種目化されるようになってきました。

一方で「体を動かさないスポーツなどスポーツではない」という意見も根強く、eスポーツをスポーツとして認めるのかどうかは、非常に研究しがいのあるテーマとなるでしょう。

【経済学】eスポーツのもたらす経済効果について

eスポーツが経済にもたらす影響は非常に大きいと考えられており、世界中でeスポーツ市場は成長を続けています。国内でもeスポーツによる経済効果に目を付けた自治体が地方創成としてeスポーツを用いた取り組みを行う事例も報告されており、実証できるデータも見つけやすいでしょう。

eスポーツが与える経済効果やeスポーツを基軸とした新たなビジネスモデルの創出など、経済学の分野では研究のしがいがあるテーマとなります。

【社会学・福祉学・心理学・教育学】eスポーツの多様性について

eスポーツは性別、場所、年齢を問わず平等に楽しめるスポーツ競技です。社会学的にこれほど研究のしがいがあるテーマはないでしょう。

eスポーツにおけるジェンダーレス、エイジレス、スポットレスの多様性や実情、各個人に与える影響などについても深堀して研究すると、より興味深い内容になる可能性があります。

また、eスポーツは年齢や障害の有無などにも影響を受け難いことから、福祉学の面でもテーマに掲げることができます。eスポーツは今や学校のクラブ活動として行われていることも多い点から、eスポーツの多様性が人に与える影響について教育の観点から研究してみるのもよいでしょう。

eスポーツ卒論にも使える論文の基本的な書き方

普段から論文を書く機会がない人にとっては「論文ってどうやって書けばいいの?」と、何から手を付けていいのか分からないケースもあるでしょう。続いては、eスポーツ卒論を書く際におすすめの論文の書き方について紹介します。

STEP1.本論の構成を作る

論文には大きく分けて「序論」「本論」「結論」があります。最初に、どのようなテーマで論文を作成するのかを考え構成を作成しましょう。

章や段落ごとにどのような研究についての内容を記載するのか、計画していきます。構成を作成する前にフレームワークなどを活用して論理的な組み立てができると、構成作成もスムーズになるでしょう。

STEP2.目次を書く

大まかにでも構わないので、この時点で作成できた構成をもとに目次を作成します。大きな見出しだけ作成しておいて、後から小見出しを追加していく形でも構いません。

STEP3.序論を書く

序論とは所謂「はじめに」のような、論文全体を要約した導入文章です。

なぜ、このテーマで論文を作成しようと思ったのか、問題提起や目的、どのように研究を行うのか、予測される研究結果などをまとめましょう。

なかには、本論を書いてから序論を書くという人もいますが、頻繁に論文を書いている人でない限り、序論は先に書くのがおすすめです。序論を書きながら、本論の全体像を自分のなかで整理し、無知な状態から研究結果を予測することで、リアリティが感じられる問題提起とすることができます。

STEP4.本論を書く

いよいよ本論を書き始めましょう。

本論については見出しごとに着手しやすい部分から始めても構いません。研究内容のなかにアンケートなどが必要な場合は、アンケート調査の期間や集計期間なども含めて、卒論の提出日までに完成させられるよう、スケジュールを立てることも忘れないようにしましょう。

STEP5.結論を書く

本論が完成したら、序論で書いた問題提起や目的に対する研究結果を結論として作成します。データの数値、背景、内容などから導き出される結論を論理的に記載するのがポイントです。

STEP6.引用・参考文献・謝辞など書く

最後に、参考文献や引用した内容などを記載し、研究の関係者に対する謝辞を記載して卒論の完成です。

eスポーツ卒論を作成する際の研究方法

eスポーツをテーマに卒論を書く場合の研究方法には、以下の手法が挙げられます。テーマの内容を合わせて、活用してみてください。

オンラインアンケートを活用する

幅広い国や年代で親しまれているeスポーツについてアンケートをとるのであれば、インターネットを活用するのがよいでしょう。オンラインアンケートを活用すれば、さまざまな層からの回答を得ることができます。

小規模であれば、無料のオンラインアンケートツールでも問題ないでしょうが、大規模のアンケートをとるのであれば有料サービスも検討してみるのがおすすめです。

eスポーツ関係者にインタビューする

eスポーツについての実情を調べるのであれば関係者にインタビューをするのがよいでしょう。ゲーム運営会社やプロeスポーツチーム、eスポーツイベント会社、eスポーツスクールなどでもテーマによって有意義な意見を聞くことができるかもしれません。

取材依頼の打診やアポイントメントをとるなど、礼儀正しくインタビューを行うためにインタビューの仕方などを前もって調べておくことも大切です。

eスポーツ業界関連の公開データを活用する

eスポーツのさまざまなデータを研究に活用する場合には、データベースを検索して公開データをチェックしてみましょう。日本eスポーツ連合では、毎年「日本eスポーツ白書」を発行しています。eスポーツについてのさまざまなデータ値が掲載されているため、チェックしてみてはいかがでしょうか。

eスポーツ卒論は計画的に作成しよう

今回はeスポーツを題材に卒論を書くポイントについて紹介してきました。学生生活最後の大仕事である卒論は、完成しなければ卒業が難しくなるものです。「まだ提出期限まで時間があるから」と後回しにしてしまうと、思わぬトラブルで大変な事になってしまう可能性もあります。

卒論の作成は計画的、かつ早めに行動を始めましょうね。eスポーツについて研究するなかで、eスポーツに興味を持った人は実際にプレイしてみるのもおすすめです。

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