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コラム

女性はeスポーツプレイヤーになれる?女性プロゲーマ―が少ない理由

eスポーツ全般

性別や年齢の垣根を越え平等な条件で競う事ができるeスポーツはジェンダーギャップなくプレーできる数少ないスポーツのひとつ言われています。しかし、競技人口の約7~8割は男性であり、女性プレイヤーは圧倒的に少数派です。

性差なく楽しめる筈のeスポーツで女性プロプレイヤーが少ない理由には、さまざまなものがありました。この記事では、eスポーツにおいて女性プレイヤーが少ない理由や女性ゲーマ―が受けるハラスメントについて詳しく解説します。

合わせて、これからプロゲーマ―を目指す少女達を後押しするためにeスポーツを安全にプレーするために何が必要なのかについても紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

eスポーツは本当に性差なく楽しめるスポーツ?

スポーツの多くは身体的な能力によるジェンダーギャップが生まれます。スポーツにおける性差は、男女で体の作りや筋肉の付き方が違う事を考えると仕方のない事だと言えるでしょう。平等かつ安全にスポーツを行うために、男女の性で競技を分けるのは必要不可欠な配慮です。

一方で、新興スポーツとして近年競技人口が増加するeスポーツにおいて、性差による不平等や安全性を脅かされる事はないと言われています。eスポーツとは、電子機器を用いたゲームにおいて勝敗を競うスポーツです。

コンピューターゲームを扱う際に、男女の体の作りの違いは問題になりません。また、現実に接触することもないため安全性も保障されます。

eスポーツは数少ないジェンダーレスなスポーツと言えるでしょう。

しかし、男性の競技人口割合が7~8割と圧倒的に多く、女性プレイヤーは少数派と言わざるを得ません。性差なく楽しめる筈のeスポーツで、なぜ女性プレイヤーが少ないのか、なぜ世界で活躍するプロeスポーツプレイヤーのなかに女性がほとんどいないのかについて考えてみましょう。

eスポーツにおいて女性プロゲーマ―が少ない理由

プロに限らず、eスポーツで女性プレイヤーは少数派と言えるでしょう。eスポーツをプレーする女性が少ない理由には以下のようなものが挙げられます。

ゲームをする女児が少なかったから

eスポーツという言葉が浸透する前から、ゲームは子供や若者の娯楽として広く親しまれていました。しかし、「ゲームは男の子が遊ぶ玩具」というイメージが強く、元々のゲーム人口として男児の割合が圧倒的に多かったと言えます。

なかには、ゲームがしたかったのに性別を理由に買い与えてもらえなかったという女性も存在します。親の世代においてもゲームは男の子の楽しむものという考えが強く、女の子にゲームを買い与えることに消極的な考えがあったことも要因のひとつです。

母数としてゲームに親しむ女性が少なかったことが、現在eスポーツ界隈で女性プレイヤーが少ない事に大きな影響を与えている事は間違いないでしょう。

ハラスメントが横行しているから

性差なく楽しめるeスポーツですが、プレイヤーのマナー問題によってゲームをやめてしまう女性も少なくありません。

実際に、アーケード型ゲームをプレーしていて下着などを盗撮される被害やゲームセンターで執拗に声をかけられる被害を受ける女性も多くいます。ただゲームをプレーしたいだけなのに、女性であるというだけで気楽にゲームを楽しめない環境にうんざりしてしまう人もいるでしょう。

また、オンラインゲームのボイスチャットなどでは、プレイヤーが女性だと分かると卑猥な言葉を用いるマナーの悪いプレイヤーが実在している事も否定できません。

ゲームではなく恋愛における出会いを求めてオンラインゲームをしている人による迷惑行為も女性プレイヤーが離脱する原因のひとつです。女性であるというだけで個人情報をしつこく聞かれたり、DMなどによるクローズチャットでのやり取りを求められる事を不快に感じてゲームを辞めてしまったという女性もいます。

ケースモデルが少ないから

現在のeスポーツ競技人口は圧倒的に男性が多いです。日本人でも世界で活躍するプロeスポーツプレイヤーのほとんどは男性です。

そのため、「女性はプロeスポーツプレイヤーにはなれないんじゃないか」などの誤ったイメージが生まれてしまったり、目標とするケースモデルがいなかったりすることも、女性のeスポーツプレイヤーが少ない理由として挙げられるでしょう。

eスポーツで女性限定大会は必要なのか?

eスポーツが本当に性差なく競えるスポーツであるなら、出場条件を女性に限定した大会は必要なのか疑問に思う人も少なくないでしょう。

女性限定大会を開催することには以下のメリットがあります。

  • 女性プレイヤーのレベル向上に影響する
  • 女性プレイヤーのロールモデルが生まれる
  • eスポーツの新たな魅力が見つかる可能性がある

それぞれの理由についてみていきましょう。

女性プレイヤーのレベル向上に影響する

eスポーツの他にもチェスや将棋など、男女の性差が影響を与えにくいゲームは多々あります。これらのゲームのなかでも、女性限定大会が開かれる理由として挙げられるのが「同性同士で競う事でレベルが向上する」というものです。

女性限定大会に出場するために女子チームが結成されたり、同性同士で競うことで競争心が高まったりするとも言われています。

現に、プロとして活躍する女性が少ない将棋界では、女性限定大会や女流タイトルが発足されて以降、競技人口の増加や女流棋士のレベルが底上げされたという声が多く聞かれます。

女性プレイヤーのロールモデルが生まれる

女性限定大会で女性チャンピオンが誕生すると、多くの人に女性eスポーツプレイヤーの存在を知ってもらえます。なかには、結婚や妊娠・出産など女性に限定された経験を経ているプレイヤーも現れることでしょう。

そういった女性ならではの問題を解決して頂点に立ったプレイヤーは、最高のロールモデルとなります。

eスポーツを始めたばかりの少女の憧れとなるような女性チャンピオンを誕生させることも、女性限定大会の意義のひとつと言えます。

eスポーツの新たな魅力が見つかる可能性がある

女性限定大会を開催することで、eスポーツの新たな魅力が見つかる可能性もあるでしょう。

例えば、ジェンダーによって競技が分けられてるスポーツの中には、違った魅力を持つものが多く見られます。バレーボールで言えば、男性競技は力強く迫力のあるアタックの打ち合いが魅力ですし、女性競技の場合長いラリーが続いた上で攻撃をしかける駆け引きが魅力です。

女性限定大会だからこそ、生まれる価値が存在すれば、eスポーツの新たな魅力を発信することに繋がります。

女性が安全にeスポーツを楽しむためには

eスポーツは性差なく競うことのできる素晴らしいスポーツです。しかし、現実に女性を取り巻く価値観や環境、eスポーツを行う上でのハラスメントなど、女性がプレーするうえでの課題は多くあります。

本来であればeスポーツ業界全体で変えていくべき問題ですが、価値観や環境、ハラスメントの問題を短期間で解決する方法はないでしょう。eスポーツ業界が女性eスポーツプレイヤーの不利益を改善させつつ、女性プレイヤー自身も自衛する方法が現状での最善策と言えるのではないでしょうか。

最後に、女性がeスポーツプレイヤーを目指すにはどのような点に気を付けるべきなのか紹介します。

性別を明かさない

オンラインゲーム上では、必ずしも性別を明かす必要はありません。女性キャラクターを使用しているからといってプレイヤーが女性とは限りませんし、逆も然りです。

ハラスメントを防ぐ方法として、性別を明かさないことが有効と言えます。

女性のコミュニティに所属する

eスポーツをプレーするうえで、最初から女性コミュニティに所属するという方法もおすすめです。女性同士で競うことで、プレイヤーとしてのレベルアップにも繋がりますし、チームを組めば女性限定大会などへの出場ハードルも下がるでしょう。

女性eスポーツプレイヤーとして活動する悩みなどを相談し合えることもポイントのひとつです。

現実での人間関係を構築する

女性に限らず、オンライン上で健全にeスポーツをプレーするためには、チーム間でのビジョンの共有や信頼関係が必要不可欠です。しかし、オンラインゲームをプレーしている人のなかには、ゲーム内で出会った身元不明なプレイヤーと気軽に交流を持ってしまうことが少なくありません。結果として、人間関係のトラブルや誹謗中傷、酷い場合にはストーカー被害などに発展してしまうケースもあるでしょう。

一方、現実で顔を合わせてお互いの個人情報などを把握しているチームでは人間関係によるトラブルが起こりにくい傾向にあります。これらのチームにみられる友好な人間関係が構築される理由として、実際に対面することで、相手を1人の人間だと認識・尊重できるからなのではないかと考えられます。

インターネット上ではつい画面の向こうに人間がいる事を忘れてしまいがちです。必要以上に相手を攻めたり、誹謗中傷したりすることにも罪悪感が湧きにくい傾向もあるでしょう。

現実で知っている人とチームを組むことで、これらの問題を防ぐこともできます。

まとめ

eスポーツがジェンダーギャップなく楽しめるスポーツであることは事実です。一方、心無いプレイヤーやマナーの悪いプレイヤーが原因で女性が活躍できなくなっている事も認めざるを得ません。

eスポーツをより盛り上げ発展させていくためにも、女性プレイヤーの競技人口増加やレベルアップは欠かせない課題のひとつです。今後、女性eスポーツプレイヤーが増え、世界で競い合えるように、eスポーツ業界では今後もさまざまな改革が必要とされるでしょう。

AFRAS(アフラス)では、スクールでeスポーツを習うことができます。スクールでは、現実の人間関係を構築し女性プレイヤー同士のコミュニティを作ることもできるでしょう。また、小学生や中学生など、ネットリテラシーについての理解が未熟な年代の女性プレイヤーにとって、安全にネットゲームをプレーする方法を学ぶ事も重要です。

純粋にeスポーツを楽しみたい人や、プロプレイヤーになりたい人が集まるAFRAS(アフラス)で、楽しく安全にeスポーツのスキルアップをしてみませんか。